はじめに

投資家心理にも影響

上昇していると乗り遅れてはならないと感じたり、急落すると恐怖で売ってしまう、というような合理的ではない感情で売買することもあるでしょう。このような場合、企業の実際の価値よりも投資家の心理が先行し、株価が過剰に上下することがあります。

例えば、急激に株価が上昇するバブルや、逆に恐慌的なパニック売りなどがその典型です。これらは必ずしも企業の業績に基づいた動きではなく、市場全体の心理状態が影響している場合が多いです。

投資家の感情を測るための指標としては、VIX指数(恐怖指数)があります。VIX指数が高いと、投資家が市場に対して不安を感じていることを示し、株価が下落しやすい状況にあることがわかります。

「指数」の見方

株価を個別企業ごとに見るだけではなく、株価指数という形で市場全体の動向を把握することも重要です。株価指数は、特定の市場における代表的な企業の株価を総合的に評価したものです。市場全体のトレンドや経済の健全性を評価するために使われます。指数を見ることで、個別銘柄が今どのような傾き(上昇に優位性があるのか、下落に優位性があるのか)の土台に乗っているのかを考えておく事はとても大切なことです。

日本株に投資する場合は日経平均株価はチェックしておくべきでしょう。日経平均株価は日本経済新聞が算出する指数で、東京証券取引所に上場する225銘柄を基に計算されています。日本の株式市場全体の動向を把握する際に利用されます。

アメリカ株であれば、ダウ平均やS&P 500はチェックすべきです。ダウ平均株価はアメリカの主要企業30社の株価を基にした指数で、アメリカの経済状況や投資家の動向を反映していますS&P500はアメリカの代表的な500社の株価を基にした指数で、より広範な市場の動きを捉えることができます。

株価の変動要因を理解した上で、投資家はどのように株価を見て投資判断をすれば良いのでしょうか?いくつかの基本的な投資戦略を紹介します。

基本の投資戦略

「バリュー投資」は、企業の本質的な価値に対して株価が割安だと考えられる株に投資する戦略です。ウォーレン・バフェットのような著名な投資家は、このバリュー投資を実践しており、企業の財務状況や成長性に注目して、適正な株価よりも低く評価されている株を購入します。

株価が一時的な市場の影響で過小評価されている場合、将来的にその企業の株価が上昇することを期待して、長期的に保有するのが基本的なスタンスです。バリュー投資家にとっては株価が相対的に割安となる暴落時は絶好の仕込みどきとなります。

「グロース投資」は、今後大きく成長することが期待される企業に投資する戦略です。バリュー投資とは異なり、グロース投資では、現在の株価が割高でも、将来的な成長に期待して投資することが多いです。特に、IT企業やバイオテクノロジー企業など、急成長が見込まれる分野の企業がグロース投資の対象となることが多いです。グロース投資はリスクが高い一方で、大きなリターンを得られる可能性があるため、リスクを取る覚悟のある投資家に向いています。

「配当や株主優待狙いの投資」は、株価の上昇を狙うだけでなく、定期的に支払われる配当金や株主優待を重視する戦略です。

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