はじめに
扶養に縛られすぎず各家庭にあった最適な働き方を見つけよう
社会保険の扶養内で働く方が、負担が少なく一見お得に思えることは確かです。しかし、「扶養内で働く」という選択が必ずしも最適であるとは限りません。扶養を外れて社会保険料の支払いが増えたとしても、厚生年金に加入することで将来の年金額が増える点や怪我や病気・出産で働けなくなった時の保障が充実するなど、長期的な視点で得られるメリットもあります。
また、扶養内で働くとなると必然的に「働ける時間の上限」が決まります。そうなると、会社側も責任のある仕事を任せにくくなるためキャリアアップの機会を逃す可能性も高くなります。手取りの増減という目に見える変化だけでなく、今後の自分自身のキャリアを考えたときに「どんな働き方をしていたいのか?」も踏まえて、扶養内で働くか扶養外で働くかを選ぶことが大切です。
今回のように具体的に計算してみると、自分ごととして考えやすいのではないでしょうか。社会保険の適用範囲の拡大という外的要因で、扶養を外れてしまった方は、是非この機会に「扶養内で働く」という考えを一旦手放して、自分のキャリアや家計の未来を考えてみましょう。
扶養という制度に囚われすぎず、“うまく活用できるならする”位に捉えておいた方が、今回の様な制度拡大時にも慌てずに済みそうですね。
【監修】伊達有希子/ファイナンシャルプランナー(CFP、1級FP技能士)
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