はじめに

他にもある、株価の割高・割安を見る指数

他にも、株価の割高・割安を測る指標、市場の加熱感などを知る一助となる指標はあります。

【シラーPER】

2013年のノーベル経済学賞受賞者のロバート・シラー氏が考案した指数で、 CAPEレシオとも呼ばれます。過去10年間の1株あたり純利益の平均値をインフレ率で調整した実質純利益でPER(株価収益率)を計算します。シラーPERが高ければ割高、低ければ割安です。またシラー氏が開発した指数としては、住宅バブルかどうかをはかることができるとされるS&Pケース・シラー住宅価格指数もありますので、気になる方はチェックしてみてください。

【AAIIベア指数(AAII投資家センチメント調査)】

1987年以来、今後6か月で市場がどこに向かっているかについての考えを個人投資家に尋ねることで、個人投資家が強気なのか弱気なのか、どちらに傾いているのかを知る指数となります。この市場センチメントデータは、強気に傾きすぎていると、その後下落する傾向にあり、暴落が来る予兆を知る上で有用なデータだと考えます。

【ゴールド・シルバーレシオ】

ゴールド・シルバーレシオは金価格を銀価格で割ったもので、金と銀の相対的な価値を示します。一般的に、この比率が高い場合は銀が割安、低い場合は金が割安とされます。金は「安全資産」としての価値が高いため、比率が変化する背景には、リスク回避の意識やインフレ予測などが反映されることもあります。ちなみに足元では金も銀も最高値圏となっています。

指数を過信しすぎず活用する

市場の割安・割高感を把握することは、リスク管理や戦略において重要です。たとえば、割高な時期に購入すればリスクが高まるため、分散投資や現金保有率の見直しなどの対策が有効です。株価が割高な場合は、利益確定や防御的な投資を行い、割安な市場局面では積極的に買い増すなど、市場のサイクルに応じた対応が資産の保全に繋がります。指数やデータ等は過信しすぎず、ご自身の相場観の役に立てるような気持ちで活用するのが良いのではないかと個人的には思います。この記事が皆様の投資の参考になれば幸いです。

投資管理もマネーフォワード MEで完結!複数の証券口座から配当・ポートフォリオを瞬時に見える化[by MoneyForward]

この記事の感想を教えてください。