はじめに
今年2024年は生成AIという言葉が投資家の重要な関心ごととなりました。
AI関連の代表的な銘柄としてエヌビディアが挙げられます。1999年に画像処理チップ(GPU)を発明。高画像のゲーム機のみならずAIなど高度なコンピューティング用途にも技術ブレークスルーによって需要を増して確固たる地位を確立。時価総額で世界最大の企業に成長しています。またエヌビディアの決算は米市場の決算のなかでも最も注目される決算となってきています。
AIの時代が本格化
今週20日に発表されたエヌビディアの2025年度第3四半決算は増収、営業増益。1株利益(EPS・希薄化後)0.78ドル(前年同期は0.37ドル)も市場予想を上回る結果に。第4四半期の売上高見通しは約375億ドルを見込むとされ、市場予想の上限には届かなかったことで時間外では売られたものの下げ幅を縮小。複数のアナリストが目標株価を引き上げたことで21日の米市場では株式分割後の高値を更新する場面もありました。
かなり高い期待感が伺えますし、エヌビディアの最新の次世代チップ「ブラックウェル」についてNVIDIAの創設者兼CEOであるJensen Huang氏は「常軌を逸した」需要があると述べています。加えて同氏は「AIの時代は本格化しており、NVIDIAコンピューティングへの世界的な移行が進んでいます」と述べており、これからもAIは投資で外せないワードとなりそうです。
そこで今回は生成AIとは?生成AIの現状と成長分野など「今からでも遅くない生成AI」について投資家が注目すべきポイントについて解説します。
広がる生成AIの用途
生成AI(Generative AI)は、テキスト、画像、音声、動画などを生成するAI技術の総称であり、近年のAI分野で最も注目される革新技術の一つです。この技術は既にさまざまな業界で採用が進んでいます。すでにChatGPIなどを使われている方は、進化の速度に驚いている方も多いと思います。まだまだ急速なペースで成長すると予想されています。
市場調査会社のMarketsandMarkets社によると、生成AI市場は、2024年から2030年にかけて約37%のCAGR (年平均成長率)で成長し、2030年には1,367億米ドル規模に達すると予測されています。
ChatGPTやMidJourneyといったツールの成功は、この分野が一般消費者向けのユースケースでも受け入れられつつあることを示しています。
生成AIは既にマーケティング、広告、動画編集などのコンテンツ制作、コード自動生成ツールによる開発効率化でのプログラミング支援、チャットボットや自動応答システムの高度化といった顧客対応、アート、デザイン、ゲーム開発、作詞作曲などでの応用というクリエイティブ分野などで活用されています。企業の効率化を支援する分野でも生成AIの需要が高まっているということはご存知の方も多いのでは。