はじめに
日常生活や生き方を通して、お金の価値観・人生観を考えるきっかけになるような話題の本をMONEY PLUS編集部がピックアップ。書籍の担当編集者に読みどころやこだわり、制作秘話などを語っていただきます。
今回は、長嶋修著『5年後に笑う不動産 マンションは足立区に買いなさい!』をご紹介します。
『5年後に笑う不動産 マンションは足立区に買いなさい!』長嶋修著
都心部で高騰するマンション。人口減少エリアで急増する空き家。これから住まいを買っても本当にいいのか、すでに所有している住まいはどうしたらいいのか。人生100年時代の不動産戦略を説いた1冊。
四六判/223ページ/ビジネス社/2017年8月25日
担当編集者のコメント
30代になると年収は上がり、ある程度貯えもあるので、それまでの賃貸暮らしからマンションの購入に動く人も少なくないようです。
共働きで子育てをしている場合、仕事と生活のやりくりに苦労している家庭が多いと思います。また、単身者、DINKSであっても、長時間の通勤を避ける層が増えています。そのため、最近は職場のある都心に住まいを求める人が増えていて、湾岸エリアの大型タワーマンションなどがこうした人たちの受け皿になっています。
ただ、昨今はアベノミクスやオリンピックの建築需要などにより、東京23区のマンション価格は軒並み高騰し、下がる気配すらありません。
特に都心6区といわれる千代田、港、中央、渋谷、新宿、それに文京あたりの新築マンションは、70平米のファミリータイプで7,000万円を超える物件がざらで、平均的な収入のサラリーマンには容易に手が出なくなっています。中古なら買えるのではと思うものの、中古価格は新築価格に追随する傾向があり、新築よりは安いという程度です。
一説には、2020年のオリンピック後に高騰したマンション価格が下落に転じるなどの声もあるようですが、需要の強い都心エリアはその限りではなさそうです。
こうした状況の中、ある程度こなれた価格で、職住近接を満たしてくれ、さらには将来において資産価値が下がりにくいということで、不動産コンサルタントの長嶋修さんが挙げたのが以下のエリア(東京23区)です。
千歳烏山(世田谷区)・巣鴨(豊島区)・大山(板橋区)
この3つの町の共通点は、いずれも商店街が大規模で賑わっているところです。
長嶋さんによると、商店街が賑わっている町は人を引き寄せる磁力が相対的に強く、資産価値が落ちづらいそうです。
このほかにも、東京23区内には賑わっている商店街がたくさんあるので、マンションを購入する際は、ぜひ参考にしてください。
(ビジネス社:担当編集 伊藤洋二)