はじめに
精神疾患に対応した商品を選ぶ
では就業不能保険を受け取るのは、どういう状況の方が多いのでしょうか? 同じくケガや病気などで働けなくなった場合の「傷病手当金」の支給状況を参考に見てみます。
全国健康保険組合「現金給付受給者状況調査報告(令和5年度)」によると、1位が「精神及び行動の障害」35.20%、2位が「悪性新生物(がん)」13.57%です。精神疾患とがんに罹患したことが理由での支給が半数にのぼります。
つまり、精神疾患やがんに罹患したときにも就業不能保険は役に立つといえます。就業不能保険には、主契約に精神疾患が入っている場合もありますが、特約で「精神疾患」を付ける保険もあります。できればこの精神疾患の特約は付けておきましょう。
長期間の働けない収入減に対応する「就業不能保険」
働けなくなった場合の保険は、就業不能保険以外に「所得補償保険」があります。この保険は、働けなくなった場合の短期的な収入減に対応するもので、長期間に渡って保障がない商品がほとんどです。働けない状態が短期間だとしたら、貯蓄で対応できることもあるでしょう。しかし、本当に困るのは、長期間に渡って仕事ができない状態になったときです。そのための保険を検討している場合は、長期の補償がある「就業不能保険」を選んだ方がいいでしょう。