はじめに

債券が主要投資対象でも値下がりすることはある

前述したように、外国債券のように為替リスクを伴う債券や、たとえ円建て債券だったとしても償還までの期間が長く、金利変動リスクを伴う債券を組み入れているファンドは、株式型投資信託ほどボラティリティは高くありませんが、基準価額が日々変動します。

たとえば大和アセットマネジメントが設定・運用している「米国国債ファンド 為替ヘッジなし(年1回決算型)」の基準価額推移を分配金込みで見ると、2022年9月8日には1万5781円だったのが、2023年1月17日には1万3963円まで下落しています。4カ月とちょっとで11.5%の下落です。

また2024年7月9日には1万7476円まで回復したものの、同年9月17日には1万6071円まで値下がりしました。

基準価額の大きなトレンドは右肩上がりで上昇していますが、この間、幾度となく大きな値下がりに見舞われているのは、為替変動リスクと金利変動リスクの影響を受けているからです。

ちなみに米国の金利は2022年以降、上昇しており、純粋に米国国債の債券価格だけを見れば値下がりしているはずですが、同ファンドの基準価額が2024年7月にかけて大きく値上がりしているのは、為替レートが円安方向に進んだからです。

債券を主要投資対象にしているファンドでも、債券の種類によってはこの程度のリスクを伴うことは、留意しておいた方が良いでしょう。

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