はじめに

副業している会社員が確定申告する方法

確定申告は、毎年1月1日から12月31日までの1年間の生じた所得について、翌年2月16日から3月15日(2025年は2月17日から3月17日)までの間に行います。副業の確定申告には、以下の方法があります。

①e-Taxを使う
e-Taxは国税庁が運営するオンライン確定申告システムです。スマートフォンから利用可能のため自宅にパソコンがない人でも簡単に確定申告ができます。オンラインで確定申告書の入力から提出までできます。また、源泉徴収票や控除書類の内容を入力すれば合計額が自動計算されるため計算ミスをしにくいです。そして、添付書類が不要で、24時間いつでも利用することができます。e-Taxで作成した確定申告書は、印刷して直接税務署の窓口に持ち込むこともできます。

②手書きで申告書を提出する
オンラインよりも紙のほうが利用しやすい人は、確定申告書類を手書きで記入して提出する方法もあります。確定申告の書類は、税務署や確定申告相談会、市区町村の税務相談窓口、国税庁のホームページで手に入れることができます。確定申告の期間中は、各地で確定申告相談会が開催され、税務署職員や税理士といった専門家に質問しながら書類を作成できるので、初めての確定申告をする場合でも気軽に利用することができます。

③会計ソフトを使う
青色申告を考えているなら、専用の会計ソフトを利用するのがお勧めです。会計ソフトに入力すれば、青色申告に必要な書類も自動作成してくれるからです。ただし、青色申告をするためには、期限内に「青色申告承認申請書」を税務署に提出する必要があります。また青色申告の所得は、不動産所得・事業所得・山林所得に限られており、雑所得や給与所得は対象ではありません。

青色申告するメリットは、条件を満たせば最大で65万円(電子申告やクラウド会計ソフトを利用する場合)または10万円の控除を受けることができます。また、副業が赤字の場合、その赤字を最大3年間繰越して、将来の所得を相殺することができます。副業を青色申告する場合には、帳簿の作成や正確な収支管理が求められるため、青色申告が適用されるか迷った場合には最寄りの税務署に相談するようにしましょう。

副業と税務手続きの両立をするために

通常、会社などの雇われている会社員は、年末調整をします。しかし、年末調整は本業の給与所得しか調整されません。そのため副業所得が20万円を超えている場合や青色申告を選択する場合には、確定申告が必要になります。確定申告が必要であるにもかかわらず、申告が漏れてしまうと延滞税などのペナルティが課されてしまう可能性があるため注意が必要です。

副業で得た収入や経費を適切に管理し、期限内に申告を行うことで、税制上のメリットを最大限に活用できます。また、副業を継続し収益を得ること、収益についての適切な税務知識を身に付けることは長期的な資産形成にもつながります。副業は、ライフスタイルやキャリアの選択肢を広げてくれます。それと同時に税務上の責任も伴います。ルールを守りながら副業を営むことは、スキルアップと家計にゆとりをもたらしてくれるといえるでしょう。

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