はじめに

ポイント投資は、楽天ポイント・Vポイント・Pontaポイント・PayPayポイントといったポイントを使って投資ができるサービスです。MMD研究所「ポイント投資に関する調査」(18歳〜69歳の男女7000人に調査)では、合わせて約4割の人がポイント投資を利用している(していた)・サービス内容を知っていると回答。貯めたポイントを有効活用するためにポイント投資をしている人が多くなっています。

ただ、ポイント投資はしばしば「意味がない」といわれることもあります。それはどうしてなのでしょうか。

今回は、ポイント投資が「意味がない」といわれる3つの理由と「意味がある」ものにするための活用方法を紹介します。


ポイント投資は「意味がない」といわれる3つの理由

一般的に、ポイント投資が「意味がない」といわれる理由は3つあります。

●理由①:ポイントだけでは少なすぎて資産形成が進まないから
ポイント投資では、普段の買い物などで貯まったポイントを利用して投資します。各ポイントの還元率はサービスやキャンペーンなどにより異なりますが、通常0.5%〜1%程度。200円で1ポイント、100円で1ポイントですので、毎月貯まるポイント数は数百ポイント程度です。そのポイントをたとえ全額ポイント投資に回したとしても、投資の元手は毎月数百円分です。つまり、「ポイント投資だけでまとまった資産を形成するのは難しい」という理由で、ポイント投資は意味がないといわれているのです。

●理由②:リスクの高い投資をしがちだから
ポイント投資では、お金の代わりにポイントを使って株や投資信託を買います。投資した株や投資信託が値上がりすればお金が増え、値下がりすれば当然お金は減ります。しかし、このお金の原資は、財布や預貯金から出てきた自分のお金ではなく、ポイントです。そのため、「失ってもいいお金だから」と、自分のリスク許容度(「自分が損にどのくらい耐えられるか」の度合い)を気にしない人が多いようです。

実際、PayPayポイントを利用して投資の擬似体験ができる「PayPayポイント運用」のリリース(2024年3月)によると、PayPayポイントの運用コースの残高がもっとも多いのは「チャレンジコース」で、全体の44%を占めています。
チャレンジコースは、米国株の株価指数「S&P500」に対して約3倍の値動きをするレバレッジのかかったコース。値上がりすればS&P500の3倍の利益が出る一方で、値下がりすればS&P500の3倍の損失が出るコースですから、とてもハイリスクです。
「リスクの高い投資をしがち」という理由で、ポイント投資は意味がないといわれているのです。

●理由③:投資できる商品が限られている場合があるから
私たちが投資できる商品にはいろいろあります。しかし、証券会社のなかには「株式投資にはポイントが使えない」といったところもあります。また、投資の利益にかかる税金がゼロにできる新NISAも「新NISAのつみたて投資枠はポイント投資の対象外」というところがあるのです。利用する証券会社によっては、自分が望む投資先に投資ができないかもしれません。
「投資できる商品が限られている場合がある」という理由で、ポイント投資は意味がないといわれているのです。

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