はじめに

「ポイント運用」ではなく「ポイント投資」がおすすめ

ポイント投資にはもうひとつ、「ポイント運用」もあります。名前は似ていますが、両者は別のものです。

<ポイント投資とポイント運用の違い>

画像:著書「1日1分読むだけで身につくお金大全100改訂版」(自由国民社)より

画像:(株)Money&You作成

ポイント運用はポイントを使って擬似的な運用を行うサービス。あらかじめ用意されている投資信託や「インデックスコース」「バランスコース」といった運用のコースを選択すると、その商品の値動きと自分の保有しているポイントが連動します。ポイントが増えたときに引き出せば、ポイントが増やせる仕組みです。証券口座の開設も不要で、手軽に利用できるのがメリットです。

それに対してポイント投資は、ポイントをお金の代わりに使えるというだけで、あとは実際の投資と同じです。ですから、証券口座の開設も必要ですし、新NISAが利用できる証券会社も多くあります。

おすすめは実際の投資と同様に取引ができるポイント投資です。ポイント運用は確かに手軽ですが、投資先が限られるうえ、自分のお金を出すことができません。投資を自分ごと化するには、自分のお金を含めて考えるのが一番です。ポイント投資ならば本格的な投資ですし、引き出すときにはポイントではなく現金がもらえる点でもメリットがあります。

新NISAを利用してポイント投資のできる主な証券会社には、SBI証券・楽天証券・auカブコム証券・PayPay証券などがあります。それぞれ、利用できるポイントが異なります。

【ポイント投資のできる主な証券会社と利用できるポイント】
・SBI証券…Vポイント・Pontaポイント
・楽天証券…楽天ポイント
・マネックス証券…dポイント・マネックスポイント(新NISAは成長投資枠のみ)
・auカブコム証券…Pontaポイント
・PayPay証券…PayPayポイント

自分がすでに貯めているポイントがあれば、それを利用できる証券会社に口座開設をすると、ポイント投資もしやすいでしょう。

冒頭で紹介したMMD研究所の調査では、ポイント投資の利用経験者に「実際の資産運用に対する理解度の変化」を聞いたところ、「理解が深まった」「理解がやや深まった」と回答した人が合わせて75%いたとのこと。ポイント投資は決して「意味がない」ものではなく、将来の本格的な資産形成につながっていくものだと考えます。ポイント投資をうまく役立て、「意味がある」ものにしていきましょう。

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