はじめに

定年後の資産運用において、安定した収入源の確保は重要な課題です。その選択肢の一つとして、米国債による年金の上乗せが注目を集めています。今回は、実際の米国債を例に、手取り収入のシミュレーションを行い、定年後の安定収入確保の手段として米国債投資が有用か検討していきましょう。


定年後の資産運用、なぜ米国債に注目が集まるのか

NISA制度の拡充により、投資信託の長期積立や株式投資などへの関心が高まる一方で、「いつまで生きるかわからない」という不安から、資産の取り崩しに躊躇する人も少なくありません。そのような中、年金の上乗せとして米国債投資への関心が高まっています。

米国債が注目される主な理由は以下の通りです。

・安全性が高い
米国債は「世界一安全な投資先」と呼ばれるほど、デフォルトリスクが極めて低い金融商品です。

・定期的な利払い
半年ごとに利子が支払われるため、安定した収入が期待できます。

・日本の国債より高利回り
日本の個人向け国債(変動10年)の金利は0.75%(税引き前、2025年1月の募集時)で、半年ごとに実勢金利に応じて変動します。一方で米国債の金利は4%台で、満期まで金利が保証されます。

・流動性が高い
市場規模が大きく、売買が容易です。

額面金額で購入し、満期まで持ち続ければ、元本が保証され、定期的な利息収入を得られる点は、安定志向の投資家にとって大きな魅力といえます。

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