はじめに
日本経済を異なる角度から見る「ものさし」となりうるか
読売333の資料より、バブル景気前の1985年から現在までの長期にわたって値動きを追ったところ、1985年11月を起点に1万円で計算を始め、現在の水準に当てはめると3万4000円前後となっていると発表しています。 日経平均との比較を例として2日間の事例を上げています。
・2024年12月4日主要銘柄全体では値下がりが多く、値がさのファーストリテイリングが日経平均を押し上げた。この日の日経平均は終値3万9276円、前日比プラス27円でした。同日読売333の終値は3万4730円、前日比マイナス184円でした。
・2025年1月27日中国の新興企業Deep Seekが開発した生成AIの登場で半導体株が急落。主要銘柄全体は平均的に上がっていため、読売333は上がったが、値がさの半導体株が多い日経平均は下落。この日の日経平均は終値3万9565円、前日比マイナス366円でした。同日読売333は終値3万4730円、前日比プラス203円でした。
日経平均の構成銘柄は偏りがある
「読売333」は333銘柄を同じ比率で組み入れますが、「日経平均」は構成する225銘柄の中でも1株当たりの株価が高い「値がさ株」の比率が大きくなっています。その結果、日々の値動きが異なることとなり、新たな株価指数の登場は、日本経済を異なる角度から見るための「ものさし」となりうるのではないかとしています。
確かに現在の日経平均の構成銘柄は半導体関連が多く、株価指数としてはかなり偏りがあると常々感じているので、読売333は新しい風穴を空けるに等しいインパクトがあるように思います。
分散投資という側面からも新たなETFの登場は注目されそうです。しかし、新しい株価指数の普及には、先物取引への導入やGPIFによる採用などといった課題もあります。
※本記事は投資助言や個別の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。
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