はじめに
金利上昇に備えるための対策
では、変動金利で住宅ローンを借りている場合、将来の金利上昇に備えるためには、どのような対策を講じるべきでしょうか。
①繰り上げ返済を活用する
繰り上げ返済とは、毎月の返済額とは別に、まとまった額を返済する方法です。返済はすべて元本のみに充てられます。そのため、その分の支払い利息が消え、総支払額を効率的に減らすことができます。
繰り上げ返済には、返済期間を短縮する「期間短縮型」と毎月の返済額を軽減する「返済額軽減型」の2つのタイプがあります。軽減効果は、期間短縮型の方が大きいため、毎月の返済額に余裕があるなら期間短縮型を選択するといいでしょう。ただし、繰り上げ返済をし過ぎて手元資金が不足しないように、生活防衛費を確保した上で、計画的に繰り上げ返済を実施することが重要です。
②固定金利への借り換えを検討する
変動金利は金利が低い間は有利ですが、金利上昇時のリスクがあるため、固定金利への借り換えを検討することも有効な対策となります。特に、今後も金利上昇が予測される場合には、低金利のうちに固定金利に移行すると、毎月の返済額が一定になり、家計管理がしやすくなります。
ただし、固定金利は一般的には変動金利より金利が高めに設定されているため、現在の金利と将来の金利上昇のリスクを比較し、借り換えのメリットがあるのかを慎重に判断する必要があります。また、借り換えには手数料や諸費用がかかるため、それにかかるコストも考慮した上で判断するようにしましょう。
③家計の見直しをし、返済資金を準備する
金利が上昇すると毎月の返済額が増える可能性があるため、家計の支出を見直し、ローン返済のための資金を確保しておくことが重要です。具体的には、通信費や保険料、サブスクといった固定費を削減することや生活費、娯楽費の中で、無駄な出費を抑える方法があげられます。また、副業や資産運用を活用し、ローン返済に充てる資金を増やす方法もあります。
④金利動向の定期的なチェックをする
金融機関の金利動向や経済ニュースを定期的に確認し、将来の金利上昇に備えた適切な対応をとることは大変重要です。特に政策金利の変化や市場金利の動向に注視することで、適切なタイミングで対策を講じることができるでしょう。また、金融機関ごとに住宅ローンの金利は異なるため、自分が契約している銀行以外の金利動向をチェックすることで、必要に応じて借り換えの検討もすることが可能となります。
早めの対策を心がけることがポイント
変動金利型住宅ローンは、金利が低いうちはメリットが大きいものの、金利上昇時には返済額の増加や未払利息の発生といったリスクを伴います。5年ルールや125%ルールによって、一時的に毎月の返済額が抑えられていたとしても、元本の減少が遅れることで、将来的に返済負担が急増する可能性があるため注意が必要です。
こうしたリスクに備えるためには、繰り上げ返済の活用や固定金利への借り換え、家計の見直し、金利動向のチェックなど、早めの対策をとることも重要です。今後の金利動向に注視しながら、ご自身のライフプランや資金状況に合わせた適切な対応を検討しましょう。