はじめに

私の父は、2025年で99歳になりますが、田舎にひとり暮らしをしています。毎朝、ラジオ体操と早足で3000歩くらいの散歩をしています(途中で休まないとダメになったと言うけれど、それだけ歩ければ十分)。

同年代の高齢者に比べて、はるかに元気なのでいつも驚かれています。たまに、自転車に乗って買い物にも行っています(ちょっと心配ですが)。うっかりすることは多いのですが、ボケていないというのもありがたいです。

今回は、私の父を通して、元気な老後の過ごし方について考えてみましょう。


ウォーキングのグループが健康で長生きのキッカケ!

父の定年後の選択で一番よかったのは、「ウォーキング」を始めたことではないかと思います。

父は、ゴルフのための基礎体力作りのつもりで歩いていたのですが、ウォーキングの魅力にとりつかれて、近所の人たちとウォーキングの同好会を作って楽しんでいます。同好会は大きくなり、一緒にイベントを企画したり、ウォーキングのツアーを企画したりしているといいます。そのうち県のウォーキング協会の理事も勤めるようになったのです。

よい人間関係が人を健康にして幸せにする

ここで大きいのは、仲間がいることだと思います。人とのつながり(コミュニケーション)があることは、とても大事なことでしょう。

ハーバード成人発達研究のロバート・ウォールディンガー教授による調査報告があります。これは「TEDトーク」で発表されて2000万回再生された有名なトークの中で語られました。『グッド・ライフ 幸せになるのに、遅すぎることはない』(辰巳出版)にも書かれています。

ハーバード成人発達研究は、80年以上、親子3代に渡って2000人以上について追跡調査した研究です。
この研究から導き出されたのは、「良い人生を送るためには、名声やお金でもなく、良い人間関係が、人を健康にして幸せにする」というものです。

そして、「家族や友人たちとのつながりが多い人は、少ない人に比べて幸福を感じやすく、健康で長生きである」とあります。さらに、社会的つながりが多い人は、幸福感や脳(認知機能)にもよい影響を与えるという研究報告なのです。

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