はじめに
それでも買うなら? 判断の軸を持つことが大事
「夢に投資」することは悪いことではありません。むしろそれは、個別株投資の醍醐味ともいえます。ただし、それを“投資”と呼ぶには、裏付けが必要です。
現在のPERは依然として40倍超。今後の成長に確信が持てなければ、これは「割安」とはいえません。ファンタジースプリングス開業による再加速も想定されますが、それが業績にいつ、どの程度寄与するのかは見通しが立ちづらい。
また、配当利回りは0.3~0.4%と低く、優待がなければ“持っているだけで得”という銘柄ではないことも正視しなければいけません。中長期で保有するなら、「再成長へのシナリオ」が描けるかどうかが鍵となります。
オリエンタルランド株は、確かに特別な銘柄です。ブランド力、優待の魅力、ファンの多さ――そのどれもが他に類を見ないのは誰もが認めるところでしょう。
しかし、投資は感情ではなく、冷静な分析に基づく判断が求められます。少なくとも、テクニカル的に見れば、ダブルトップを形成後、教科書通りの下降トレンドとなっています。下降トレンド途中で買うのは、くだりのエスカレーターに乗るようなものです。逆行してエスカレーターを昇るような無茶は禁物。“夢”を買うなら、タイミングを見極めて、少なくとも、トレンド転換のサインが出るのを待っても遅くはないでしょう。
※本記事は投資助言や個別の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。
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