中小型株へのネガティブ報道、その信憑性はいかほどか
今こそ中小型株投資のチャンス?
中小型株に対して否定的なマスメディアの記事が目立ってきています。大型株と比べて情報量や流動性に乏しい中小型株は、これまでも相場低迷期や短期的な株価急落場面では槍玉にあげられる傾向がありました。最近では、「投資信託の解約売りで中小型株が下落する」という説がまことしやかに報じられています。こうした中小型株に対する否定的な記事には、どの程度の信憑性があるのでしょうか。検証してみたいと思います。
長期保有も!化学セクターから探す12月株主優待銘柄5選
長期保有特典もチェックしよう
12月は3月、9月に次いで優待銘柄数が多く、180銘柄ほどあります。今回はその中から業種(セクター)を「化学」に絞って紹介します。投資金額や優待内容から絞り込む人が多いと思いますが、視点を変えて業種で絞ってみると新たな発見があるかもしれません。ぜひ参考にしてみてください。
ゴミ排出量を削減した企業の株価が好調である“納得の理由”
環境問題と株価:第2弾
大型台風による甚大な被害が毎年のように起こるようになってしまいました。海水の温度が上昇したことで、強大な台風が発生しやすくなったともいわれます。地球温暖化をストップするための努力が待ったなしの状況です。地球温暖化の原因の多くは、人間が活動することにより排出される温室効果ガスの増加です。そして近年、温室効果ガスの削減に向けた企業の努力が期待されています。9月27日の連載では、温室効果ガスの削減をした企業の株価は上昇することを紹介しました。温室効果ガスの削減は地球温暖化対策の国際的な取り決めもあり、「2030年度は2005 年度比で25.4%の削減」という日本政府の目標があります。この目標に整合して活動できる企業は長期的に収益面でも余裕があり、それが株高につながるということは理解できます。そこで今回は、環境と企業の姿勢に関して、もう少し掘り下げて考えてみたいと思います。少し言い過ぎかもしれませんが、より企業が自主的に環境について考えているかという観点でいえば、たとえば「会社が排出するゴミの削減」が挙げられます。
業績予想の下方修正ラッシュは“株価好転の兆し”だった?
3年サイクルで考える日本株の行方
10月23日の日本電産を皮切りに、2019年7~9月期の決算発表が本格化しています。米中貿易摩擦の影響が表面化し、頼みの米国景気にも陰りが見える中、業績の先行き警戒感や株価への悪影響を指摘する声も少なくありません。執筆時点ではまだ数社の発表にとどまりますが、直前の観測報道からは今年度業績予想の下方修正が相次ぐなど、厳しいイベントになるとの見方が濃厚です。一方で、今年前半には世界の中で出遅れ感が際立っていた日本株でしたが、先週は日経平均株価が連日で年初来高値を更新するなど、ここにきてむしろ地合い改善の気配を強めています。3月期決算企業にとっての中間決算が次々と発表されていく中で、日本株はどのような展開をたどりそうなのか。先行きについて考えてみたいと思います。
個人投資家が参考にすべき「優良IR企業」ランキング全18分類
“企業分析のプロ”に学ぶ
毎年恒例の「証券アナリストによるディスクロージャー優良企業」が、10月9日に発表されました。日本証券アナリスト協会のディスクロージャー研究会が、毎年この時期に約3,700社ある上場会社の中から選定・表彰していて、今年で25回目になります。“企業分析のプロ”である証券アナリストの目から見て優良と評価できる企業のIR姿勢は、個人投資家にとっても今後の投資判断の参考になるはずです。今年はどんな会社が表彰されたのでしょうか。
ラグビーW杯で注目の「インバウンド銘柄」、今から買っても遅くない理由
追い風が吹くのはどの企業?
9月20日に開幕した「ラグビーワールドカップ2019日本大会」は、日本代表が決勝トーナメントに進出するなど盛り上がりをみせています。開催期間が11月2日までと長期間にわたるほか、全国各地で試合が行われているため、応援に駆け付けた外国人観光客を見かけた方も多いのではないでしょうか。こうした状況になると、気になるのが「インバウンド関連株」の投資妙味です。恩恵を受けそうなのはどんな企業で、こうした銘柄を今から買っても手遅れではないのでしょうか。
経済効果は250兆円?「5G」商用サービス始動で注目の中国銘柄は?
4Gは1年足らずで67倍に成長
中国国内では、10月中にも第5世代移動通信サービス(5G)の商用サービスが正式に始まるとの期待が高まっています。同国政府の工業情報化部は6月6日、中国移動(チャイナモバイル)、中国聯通(チャイナユニコム)、中国電信(チャイナテレコム)、中国広播電視網絡有限公司(中国広電)の通信4社に対して、第5世代移動通信サービス(5G)の営業ライセンスを交付しています。すでに、7月から8月にかけてZTEとファーウェイが次々と5G対応のスマートフォンを発売済み。9月には、3大通信キャリアが5G用通信プランの予約を開始しています。こうした状況を踏まえ、いま中国株に投資するとすれば、どのような銘柄が有望視されるのでしょうか。
予算は5年で9000億円超、「教育のICT化」で恩恵を受けそうな銘柄は?
迫る「学習指導要領」の全面実施
9月25~27日の日程でインテックス大阪において開催されていた「【関西】学校・教育総合展」に参加してきました。会場は活気にあふれ、次世代の教育について可能性を感じさせるものでした。会場には「教育ITソリューションEXPO」「学校施設・サービスEXPO」「STEM教育EXPO」の3つの展示会がされていましたが、ほとんどの展示が教育ICT(情報通信技術)と関連するものであったことが印象に残っています。今、教育の現場において、劇的な変化が起こりつつあります。これまで教育現場にほとんど導入されていなかったICTの活用が推し進められているのです。こうした状況になると、関連銘柄のパフォーマンス向上が期待されます。教育分野のICT化で恩恵を受けそうな企業の顔ぶれとはどのようなものなのか、考えてみます。
ダンスが流行ると株価も踊る?「ダンス注目度」から日経平均の先行きを探る
「スポーツの秋」に考えてみた
10月14日は「体育の日」です。来年から「スポーツの日」と呼び方が変わるので、実は今年が最後の「体育の日」でもあります。10月も中旬になると「秋の長雨」の時期も終わり、カラッと晴れて気持ちが良い「スポーツの秋」の到来です。今年はラグビーワールドカップで日本代表が活躍しているので、例年以上に「運動を始めてみようかな」と思う人も多いのではないでしょうか。いきなりラグビーは難しいかもしれませんが、「気持ちが良い陽気の中で軽くジョギングでも」とか「会社帰りにジムを始めようか」と思う人もいるでしょう。あるいは、この際、ゴルフやテニスとか、マラソンとか、本格的にスポーツを始めようと思うかもしれません。今回は、人気スポーツの1つである「ダンス」を取り上げてみます。実は、ダンスと株価の間には意外な関係があるのです。
10月の株式相場、底堅い株価推移に潜む“不都合な真実”
米雇用統計に落ちる不穏な影
いくつかの主要な景気指標の悪化から、米国株は10月になった途端に大幅安に見舞われましたが、現在は持ち直しています。背景の1つは、同月4日に発表された雇用統計でしょう。9月の雇用統計が警戒したほど悪くないとの見方から景気後退の懸念が和らぎ、株式相場の反発につながりました。9月の雇用統計では非農業部門の雇用者数は予想を下回りましたが、過去分が上方修正されました。失業率は3.5%に低下し、半世紀ぶりの低い水準となりました。好悪材料が入り交じる結果となったことで、市場ではかつてのような、熱過ぎでも冷め過ぎでもなく、ちょうど良い加減の「ゴルディロックス」の状態になったとの見方が浮上しました。はたして、適温相場はどこまで続くのでしょうか。9月雇用統計の中身を読み解くことから、株式市場の先行きについて考えてみます。
日経平均に中長期トレンド転換シグナル点灯、この先どうなる?
過去10回の事例から先行きを探る
日経平均株価の日足チャートで、中長期的な強気シグナルが点灯しました。9月26日に、上向きの75日移動平均線が上向きの200日移動平均線を下から上に交差したのです。これは、移動平均線を使ったテクニカル分析の中では「ゴールデンクロス」と呼ばれるもので、強気シグナル指標として使われています。この先、日本株市場はどんなシナリオを歩みそうなのか。過去のケースを参考にして、探ってみたいと思います。
12年ぶり高値更新、「REIT」に投資することの意味を考える
不動産株を買うのと何が違う?
東証REIT指数が約12年ぶりの高値を更新するなど、活況を呈しているREIT(不動産投資信託)市場。報道などで目にする機会も増え、関心を寄せている人も少なくないのではないでしょうか。かつて貴族が農地を貸して地代を得ていたように、不動産投資の歴史はとても長く、経済学者トマ・ピケティ氏の著書でも、資産を持つ者にとって、リターンを獲得する手段として重要だったことを示しています。そこで今回は、個人投資家でも小口で気軽に不動産投資ができる「REIT」について考えてみます。
史上最高値の目前まで急騰、「インド株」の上昇基調は本物か
“カンフル剤”の賞味期限は?
7月以降、軟調に推移していたインドSENSEX指数は、9月20日に前日比5.3%高の3万8,014ポイント、週明け23日にも同2.8%高の3万9,090ポイントと急騰しました。背景にあるのが、9月20日にインド政府が発表した景気刺激策の第4弾です。その内容は、法人税を従来の30%から22%へ引き下げるというもの。新しい実効税率は約25.2%となり、今年4月にさかのぼって適用されます。政府が景気刺激と投資促進の双方の効果を狙う減税効果は約2.2兆円。中でも、自動車や金融、資本財、日用品、石油・ガスなどへの恩恵が期待されます。追い風を受けた形のインド株市場。この先はどのようなシナリオをたどりそうなのか、現地の政治・経済動向を検証してみます。
消費税率10%下で輝きを放つ有望銘柄8選
すべての銘柄が逆風ではない
10月1日から、いよいよ消費税が8%から10%に引き上げられます。米中対立に伴う悪影響の顕在化などから世界景気の先行き不透明感が意識される中、過去の増税後の苦い経験の記憶も重なって、日本経済への下押しを懸念する声も多く聞かれています。前回2014年4月の増税時(5%→8%)には、4~6月期の実質国内総生産(GDP)が前期比年率で7%超えの大幅マイナス成長を記録。株式市場のもたつきにもつながった、とみられます。ただ、過去2回の増税時には家計負担額(2018年日本銀行試算)がいずれも8兆円規模と推計されるのに対し、今回は2兆円強にとどまるとみられます。加えて、負担軽減のための増税対策が準備されています。これらの消費増税に関連した各種の動きは、日本株市場にどのような影響を与えるのでしょうか。そして、これらの動きが追い風になりそうな銘柄には、どのような企業がありそうなのでしょうか。できる限り具体的に考えてみたいと思います。
国連・気候行動サミットでも注目、「温室効果ガス」の排出を減らした会社の株価の行方
環境問題と株価:第1弾
9月に行われた内閣改造で、環境大臣として初入閣を果たした小泉進次郎氏。その小泉大臣も出席した国連の気候行動サミットで大きな注目を集めたのが、スウェーデンの16歳の環境活動家、グレタ・トゥンベリさんでした。若者を代表して演説した彼女は「私たちを裏切る道を選べば許さない」と、強い口調で地球温暖化対策を訴えました。実際のところ、自然災害による甚大な被害が世界的にも深刻になっています。この大きな原因とされているのが地球温暖化です。海水の温度が上昇したことで、強大な台風が発生しやすくなったという分析もあります。こうした流れは、金融市場でも関心が高まりつつあります。近年の株式市場では、環境問題に関して意識が高い企業の株式パフォーマンスが好調である、とみる投資家が少なくありません。そして、まずは企業側の姿勢を測る第一歩として、環境情報を開示する企業の株価が高くなるとの見方もあります。
株を持っている人こそ理解しておきたい「債券市場」9月の変化
もしかしたら相場の転換点になる?
8月以降に大きく低下してきていた世界各国の金利が、9月以降、反転の兆しを見せています。「金融資産は日本円と日本株くらい」という投資家にとって、世界各国の金利が動いたといわれても、あまりピンと来ないかもしれません。しかし、足元の債券市場の変化は、株式市場にも大きな影響を及ぼす可能性があります。
すべて30万円以下!昨年10月、11月に買われた人気株主優待銘柄
6万円台の銘柄も、人気の上位銘柄からピックアップ
10月、11月は株主優待銘柄が1年の中でも少ない月です。1年前はどんな銘柄が人気だったのでしょうか。そこで今回は、松井証券で昨年10月、11月に買い越し人数が多かった銘柄のうち、上位10銘柄の中から合計5つをピックアップしてみました。ぜひ参考にしてみてくださいね。
秋が深まると株式投資を始めるのに適している、たった1つの理由
過去10年の実績から導き出すと…
皆さんは「アノマリー」という言葉を聞いたことがありますか。投資の世界では「理屈や理論では説明できないが、経験的に観察される規則性」のことを指しています。たとえば「2日新甫(しんぽ)は荒れやすい」という相場格言があります。これは1日が土日や祝日などで取引がなく、2日から取引が始まる月の相場は大きな値動きになりやすいということを指しています。当然、理論的根拠はありませんが、マーケットに関する仕事をしていると、確かに2日に取引が始まる月は株価がよく動くなと思うことがあります。ちなみに、2019年の2日新甫は9月(今月)と12月のみです。9月は日経平均株価が10連騰し2万2,000円を一時回復するなど、これまでのところは順調に来ています。月末にかけて、まさかの波乱があるのでしょうか。