「12月相場」は投資家にとって天国か地獄か、世界の株式市場を総点検
11月の株高トレンドは続く?
11月の世界の株式市場では、米中貿易協議の「第1段階」の合意に対する期待の高まりで、株価は軒並み上昇しました。米国ではNYダウ、S&P500、ナスダック総合指数がそろって過去最高値を更新。日本でも、日経平均株価が昨秋以来となる2万3,000円台を回復しました。さらに、欧州では独DAX指数が最高値まで2%程度のところまで接近し、仏CAC40指数も12年ぶりの高値水準まで上昇しました。米中貿易問題の決着(一時休戦)は、それだけ世界経済を好転させうる材料として市場に受け止められているもようです。昨年の同時期とはまったく異なる景色が広がるグローバルの株式市場では、高揚感に包まれたまま年末を迎える公算が強まっています。
40歳独身「ハイリスク・ハイリターンな投資から抜け出したい」
FPの家計相談シリーズ
読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回の相談者は、これ以上資産を減らしたくないという40歳の独身女性。資産の多くを値動きの大きい投資商品で保有しているため、老後に向けてリスクとリターンのバランスが取れた運用方法が知りたいといいます。FPの横田健一氏がお答えします。若いうちはハイリスク・ハイリターンな投資を楽しんできましたが、40歳を迎えてこれ以上資産を減らしたくないと焦り出しました。老後に向けてリスクとリターンのバランスが取れた資産運用を知りたいです。就職してから数年間は、地道な円建積立てで年間100万円ペースで貯蓄が増えていましたが、1000万円を超えたあたりから外貨預金、株式、プラチナ積立、FXと手を出し、堅実な貯金ができていません。資産のほとんどが評価額の動く投資商品というのも将来を考える上で不安です。とはいえ手持ちの株やプラチナ、外貨ともに含み損を抱えているため、いわゆる塩漬け状態で身動きが取れず……。現在の毎月の貯蓄は、外貨建て個人年金(3種類)に8万円と会社の確定拠出年金に0.5万
株高はどこまで続くか?「12月相場」で注目したい“2つの指標”
日経平均が年初来高値を更新
日経平均株価の上昇が続いています。11月26日には、一時2019年の高値となる2万3,608円まで上昇しました。株価が上昇している背景として、一般的には米中貿易交渉の進展が多く用いられます。しかし実際には、次の2つの要因も大きく影響を与えていると考えられています。
“泥沼化”必至なコクヨの敵対的買収、ぺんてる「次の一手」を予想する
「白馬の騎士」と「毒薬」が登場?
オフィス用品大手のコクヨが11月15日に表明した文具大手・ぺんてるに対する買収が、泥沼化の様相を呈し始めています。オフィス用品大手のプラスがぺんてる側に立って買収防衛策を講じており、膠着状態に陥っているのです。文具だけでなく、オフィス家具でも大手シェアを誇るコクヨの売上高は約3,150億円と、ぺんてるの10倍近い水準。その圧倒的な資金力の差をみると、ぺんてるに勝ち目はないように思われます。しかし今回、コクヨはぺんてるの買収にかなり手こずっているように思われます。確かに、ぺんてるは非上場企業ということもあり、取引所を通じた買収が進められないという制約もあります。しかし、コクヨにとって最大の障壁は、やはりぺんてる側で買収防衛策を講じる企業たちの存在でしょう。ぺんてるはこの先、どのようにしてコクヨと渡り合って行くのでしょうか。筆者個人の観点から予想してみたいと思います。
利益35億円突破、勝ち続ける個人投資家の「損切り」と「買い増し」のルール
勝っているときに買い、負けているときに売る
「貯まるから増やすへ」。投資に挑戦したいが、何から手を付けてよいのかわからないという初心者から、腕に自信がある中上級者までを対象に、わかりやすく投資を語り合う連載「みんなの投資広場」。 前回に引き続き、デイトレードから投資を始め、10数年で利益35億円を稼ぎ出した、テスタ氏に話を聞きました。
フリーターから投資で利益35億円、テスタ氏が培った「デイトレードの勝ち筋」
自分の勝ちパターンを見つける
「貯まるから増やすへ」。投資に挑戦したいが、何から手を付けてよいのかわからないという初心者から、腕に自信がある中上級者までを対象に、わかりやすく投資を語り合う連載「みんなの投資広場」。今回はデイトレードから投資を始め、10数年で利益35億円を稼ぎ出した、テスタ氏に話を聞きました。
30万円以下で探す、毎年上位にランクインする12月の優待銘柄5選!
初心者もチャンレンジしやすい人気銘柄を紹介
12月は多くの企業でボーナスが出る時期ですね。買い物や貯金のほかに、投資に興味がある人はこの機会に少額から始めてみるのはいかがでしょうか。優待取得を目的として投資をする場合は値上がり益目的と違い、日々の株価を気にしなくてもよいため投資初心者にはチャレンジしやすいと思います。今回は、昨年12月の人気株主優待銘柄TOP10から最低投資金額が30万円以下の銘柄を5つ紹介します。写真はキリンホールディングスの株主優待
投資初級者が見落としがち、「減益決算なのに株価上昇」のカラクリ
景気敏感株・コマツの最新決算から考える
10月下旬から11月中旬にかけて、日本企業の2019年7~9月期決算が発表されました。全体としては厳しい内容でしたが、業種別に見ると“まだら模様”の様相でした。一般的に、業績が芳しくなければ、その後の株価の動きも冴えない展開になりがち。しかし、11月に入ってからの日経平均株価は2万3,000円台を回復し、年初来高値を更新しています。いったい、どんなカラクリが潜んでいるのでしょうか。景気敏感株の代名詞である小松製作所(コマツ、証券コード:6301)を例に、考えてみます。
投資先選びの新基準?「水の使用量を減らした会社」の株価が好調な理由
環境問題と株価:第3弾
近年、「食料不足」と並んで、将来に向けた世界的な大きな懸念の1つとされているのが「水不足」です。社会科学の分野には「仮想水」という考え方があります。その国が輸入している農畜産物や工業製品を、国内で生産するとした場合に必要な水のことです。実は、日本ではこの仮想水の輸入がとても多い国です。それもそのはず、食料の多くを輸入しているからです。となると、「世界的な水不足 → 農産物が十分に供給できない → 日本の農産物の輸入ができなくなる → 日本の食糧不足」ということが心配されます。将来に向けて、私たちも水資源を大切にしていかなければなりません。こうした姿勢は企業にもみられます。環境への配慮から「水使用の削減」を目標にする企業があります。排水を浄化して再利用したり、雨水を利用することなどで効率的に水を利用しようとの試みがなされています。このような環境に対する企業の姿勢は、株式投資においてとても重要な観点です。いったいどういうことなのか、水使用の削減と株価との関係について考えてみたいと思います。
2019年のヒット商品から考える、「複眼カメラ関連」の有望銘柄3選
最新スマホトレンドが追い風なのは?
年末が近付いてくると「今年の流行語」や「ヒット商品番付」などが相次いで発表されます。2019年の「ユーキャン新語・流行語大賞」には、日本のみならず世界中が盛り上がったラグビーW杯から、「ONE TEAM(ワンチーム)」や「ジャッカル」などがノミネートされているようです。これらの流行やヒット商品から今後のトレンドや投資のアイデアが見つかることもあり、年末の恒例行事となったこれらの発表内容は株式市場でも注目を集めています。その中から、筆者が気になっているトピックについて掘り下げて考えてみたいと思います。
株式相場は「年末ラリー」に突入?日本株も流れに乗れるか
足元の世界株高の“寿命”を探る
11月に入ってからの世界の株式市場では、リスクオン・ムードの高まりとともに、良好な相場の地合いが実現しています。とりわけ米国では、NYダウ平均とS&P500、さらにナスダック総合指数がそろって最高値を更新するなど、好調そのものです。年末にかけて株高になりやすい傾向を指して「年末ラリー」と呼びますが、世界の株式市場はこのまま年末ラリーに突入するのでしょうか。そして、その流れは日本株市場にもやって来るのでしょうか。
数億円を稼いだサラリーマン投資家が「大化け銘柄」を探すために行っていることとは?
第二のワークマン、ニトリ、スシローはどう探す?
人気投資ブログ「エナフンさんの梨の木」の筆者エナフンさんこと奥山月仁さん(いずれもハンドルネーム)。エナフンさんは、大化けする割安成長株を見つけ出し、サラリーマンでありながら数億円の資産を築きました。前回に引き続き、エナフンさんに普通の初心者でも大きく儲けられる方法を聞きました。
インフルエンザ早期流行で注目度アップ、「関連23銘柄」を総点検
10年前と同様の状況に?
厚生労働省によると、10月7~13日までの1週間に、全国5,000の定点医療機関から報告があったインフルエンザ患者数は4,421人となり、前年の同じ時期に比べ7倍の多さとなりました。新型インフルエンザが世界的に流行した2009年には、株式市場でインフルエンザ関連銘柄が人気化しました。今年は2009年ほどではないものの、早期の流行の兆しから、関連銘柄への関心が高まりそうです。
かつ丼チェーンに投資して4年で20倍、数億円を稼いだサラリーマンの投資法
大化け銘柄は自分の身近に潜んでいる
人気投資ブログ「エナフンさんの梨の木」の筆者エナフンさんこと奥山月仁さん(いずれもハンドルネーム)は大化けする割安成長株を見つけ出し、数億円の資産を築きました。普段は会社に通う普通のサラリーマン。そんなエナフンさんに投資家として成功するまでの道のりや普通の初心者でも大きく儲けられる方法を聞きました。前編・後編に分けてお伝えします。
日経平均が2万3000円台を回復、「2016年末ラリー」の再来は期待できるか
バブル後最高値も視野に入る?
今週、日経平均株価は昨年10月以来となる2万3,000円の大台を回復しました。その背景として、いちばんわかりやすい説明は、長く相場の重石となってきた米国と中国の対立に、緩和の兆しが出てきたことでしょう。トランプ政権が対中制裁関税の一部を撤回することを検討していると英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)電子版が報じました。ウィルバー・ロス米商務長官が先週末、中国の通信大手の華為技術(ファーウェイ)への事実上の禁輸措置の一部解禁が近いと示唆した、とも伝わりました。また、米中が10月に暫定合意した貿易協議の調印場所については「トランプ米大統領が米アイオワ州を考えていると述べた」との米紙の報道もありました。報道ベースなので、どこまで信憑性があるかはわかりませんが、市場はこれらのニュースをポジティブに受け止め、リスクオンの地合いに傾いたようです。ただ、米中対立の緊張緩和以外にも株高の要因があると考えます。それはやはりファンダメンタルズです。
「台風19号」関連銘柄に投資することの倫理的・経済的意味を考える
災害時の株取引を擁護することは詭弁か
先月は台風19号が日本各地に大きな被害をもたらしました。被害にあわれた方々には、心からお見舞い申し上げます。台風19号が過ぎた翌週の株式市場では、さっそく「台風19号関連銘柄」の物色が始まりました。建機レンタルのカナモト(証券コード:9678)や、列車の部品を製造する東洋電機製造(6505)といった銘柄が値上がりしたのです。このような銘柄の紹介は、被災地への配慮そっちのけで、災害を利用して金儲けをしようと受け取られる可能性もあり、批判の対象となることが多々あります。特に今回のように甚大な被害をもたらした台風を手がかりに株取引をしていると、「災害に乗じて利益を上げるとは、けしからん」と非難する人も少なくなさそうです。それでは、台風のような自然災害を手がかりにして株取引をすることは、はたして本当に問題がある行動なのでしょうか。筆者は自然災害時に株取引を自粛することによって、かえって経済がマヒしたり、復興が遅れたりするリスクがあるのではないかと考えます。
きっかけはオンラインゲーム、慎重型30代女性が株でプラス15%を稼ぐまで
コミュニティで出会った大富豪投資家から学んだ
株式投資を始めようと思っても、まず何からしたらよいかわからない――。どんな著名な投資家も最初は初心者でした。投資を始めたばかりの人は、どのように失敗をしながら学んでいくのでしょうか。試行錯誤を繰り返しながら自分の投資スタイルを確立しつつある、投資歴1年半のあやさん(女性・30代)のケースを紹介します。
ついに“マクドナルド超え”、「ワークマン」の企業価値が6000億円に達したワケ
職人向けアパレルがなぜ?
株式市場でワークマンが存在感を高めています。10月11日には、JASDAQ市場でマクドナルドを抜き、時価総額1位となりました。足元では急騰ペースが落ち着き、再びマクドナルドの後塵を拝する形となっていますが、それでも6,000億円以上の時価総額を誇る日本有数の大企業に成長しています。日本国内におけるマクドナルドの店舗数は2019年9月時点で2,902あるのに対し、同時点のワークマンは全国848店舗と、3分の1以下の水準です。立地からしても、駅や都心にも店舗を構えるマクドナルドと比較して、郊外での出店が多いワークマンの店舗はそれほど目立つ存在ではないかもしれません。私たちの日常生活の感覚からすると、ワークマンの快進撃はいまいちピンと来るものがなく、何がすごいのか、しっくり来ていない方も多いのではないでしょうか。ワークマンの何がここまで評価され、マクドナルドの時価総額を一時的に上回ることができたのか、考えてみたいと思います。