はじめに
ストレス散財を防ぐための対策
①ストレス買いのパターンを知る
まずは、自分がどんな状況で無駄遣いしやすいかを知ることが大切です。
例えば、
- 仕事帰りにコンビニに寄ると、ついスイーツを買ってしまう
- 寝る前にスマホを見ていると、ネットショッピングで衝動買いをする
- 休日に予定がないと、ストレス発散のためにショッピングモールへ行ってしまう
このように、自分の「ストレス買いのクセ」を把握することで、対策を立てやすくなります。
日記や家計簿をつけて、どんな気分のときにお金を使いやすいかをチェックすると、より具体的な対策が立てやすくなります。筆者は、年に2~3回のレシートチェックで自分の買い物グセを見つけることを習慣にしています。具体的には、貯めておいた3~6か月分のレシートを「消費・浪費・投資」のどれに当たるのか分けるだけです。
「浪費」の多くは、購入時に自覚はないでしょう。過去の自分を振り返るからこそ見つけられるのです。その時の感情や行動パターンを思い出しながら、客観的に過去の自分を観察し、いわば、自分のお金の使い方トリセツを作っています。
②買い物のクールダウン時間をつくる
衝動買いを防ぐために、「買いたいと思ったら24時間待つ」「カートに入れたまま一晩寝かせる」などのルールを決めてみましょう。時間を置くことで、本当に必要なものかを冷静に判断しやすくなります。また、欲しいものリストを作っておき、本当に必要なら次の月に購入するというマイルールを作るのも有効です。
③買う以外のストレス発散法を見つける
お金を使わずに気分をリフレッシュする方法を取り入れるのも効果的です。
例えば、
- 近所を散歩してリラックスする
- 図書館のお気に入りの席を決めて読書を楽しむ
- 家でストレッチやヨガをして心を整える
- 無料のオンライン講座や動画で新しいスキルを学ぶ
特に、体を動かすことでストレスを解消する方法は、健康維持の面でもメリットがあるといえるでしょう。
④ご褒美予算を設定する
完全にお金を使わないのではなく、「月に○○円までならOK」と決めておくことで、罪悪感なく楽しむことができます。週に一度は好きなカフェでコーヒーを飲む、月に一回だけお気に入りのスイーツを買うなど、あらかじめルールを決めると、ストレスを溜めずに無駄遣いを防げます。
⑤ストレス散財専用の口座を作る
どうしても無駄遣いしてしまう人は、ストレス買い専用の予算を別口座に分けておくのも手です。例えば、毎月5000円だけストレス散財用にして、それ以上は使わないと決めておけば、散財がコントロールしやすくなります。
⑥「未来に繋がる自己投資か?」と考える
ストレスで衝動的にお金を使いそうになったら、「この行動が未来の自分にプラスになるか」を意識すると、お金の使い方が変わります。
筆者のクライアント様の例です。ストレスが溜まるとつい、自分磨きにと大好きな服を大量に買ってしまう方でした。その方は、「服は流行りもあり、一時的な自分磨きに過ぎない」と気付き、大量買いを改め、半分は“長期的な自分磨き”に使おうと考えました。
例えば、
- 資格の勉強やスキルアップのための学びだったら、能力の幅が広がり将来的に収入が増える可能性がある。
- 健康のためのジム通いやヘルシーな食事にお金を使うのも、自分の健康寿命を伸ばし長期的な投資になる。
このような意識を持つことで、ストレス散財を減らし、長期的にお金の使い方を見直せるようになりました。
5月病をきっかけに、お金との前向きな関係を育てよう
5月は心も体も揺らぎやすい季節ですが、それは決してネガティブなことばかりではありません。自分のお金にまつわる行動パターンや感情のクセに気づくチャンスでもあります。
なんとなく使ってしまったお金を見直すことで、どんなときにストレスを感じるのか、本当に欲しいものは何かが見えてきます。今回紹介した対策をきっかけに、お金との関わり方を一度立ち止まって考えてみましょう。
感情に流されず、一呼吸おいて、お金の使い道を選択する力になるはずです。また、同じ消費でも、自分がより心が満たされるお金の使い方を考えられるようになります。そして、未来の自分から感謝されるようなお金の使い方になるといいですね。
お金は、我慢するばかりの対象ではなく、あなたの暮らしや心を支えるためのツールです。5月病をきっかけに、自分らしいお金との付き合い方を見つけていきましょう。
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