はじめに

短期の波に惑わされない”覚えておくべき心構え”

積立投資の最大の強みは「時間を味方につけること」です。一度始めたらほったらかしにするくらいの気持ちで運用する方が結果的に成功しやすいといわれています。短期的な値動きに一喜一憂せず、20年後・30年後の成果を見据えて、「持ち続ける」という意識を持ちましょう。

積立投資は値下がりも味方にできる投資です。

上図のように1月に10,000円だった株が下がり続け、4月に5,000円、その後回復して12月に12,000円になったとします。太郎さんは年間通して月々10万円を積み立てました。花子さんは年始から様子を見て、株価が下がったのを確認して5月から月々15万円を積み立てました。年間の投資額は共に120万円ですが、どちらの資産が増えていたでしょうか。安いタイミングから積み立てをスタートした花子さんの方が増えたと答える方が多いのではないでしょうか。実は計算してみると太郎さんが181万円、花子さんが170万円と、太郎さんの方が増える結果となります。

積立投資においては、現在の価格だけを基準に判断せず、淡々と続けることが重要です。

投資信託を手放す前に押さえておきたい資金管理のコツ

投資信託を売却するタイミングは、お金が必要になったときが基本です。しかし、いざお金が必要となったタイミングで投資元本よりも価格が下がっていた場合、損失を確定したくないという心理が働き、売却をためらってしまうこともあるでしょう。こうした状況を避けるためには、必要になることがあらかじめ分かっているお金については、リスクを抑えて管理することが重要です。

具体的には、近い将来に使う予定のある資金や、急な出費に備えるお金は、価格変動の大きい投資信託ではなく、預貯金や個人向け国債、定期預金などの元本割れリスクの低い商品を利用して管理しておくことが賢明です。そうすることで、相場の変動に左右されず、必要なときに安心して資金を引き出すことができます。また、投資を始める前には、生活費の半年から1年分程度の預貯金を確保しておくことが大前提です。こういったことがしっかり準備できていれば、急な出費や収入の変動にも落ち着いて対応でき、投資資金を無理に取り崩すリスクも減らせます。

自分自身のライフステージや将来の目標、資金の使い道などを総合的に考慮しながら、運用方針を柔軟に調整していくことが、安心して資産運用を続けるためのポイントです。リスクとリターンのバランスを意識し、必要な資金はしっかり守っていきましょう。

新NISA、自分に合った投資金額をお手軽に診断!マネーフォワードMEプレミアムサービス[by MoneyForward HOME]

この記事の感想を教えてください。