はじめに
ロボアドバイザーの「WealthNavi(ウェルスナビ)」を提供するウェルスナビ株式会社は、全国の20代から50代を対象に「資産運用とセキュリティに関するアンケート調査」を実施し、その結果を公表しました。また、金融庁により2025年1月〜6月末までの不正取引件数、金額が公表されましたので、あわせてお伝えします。
不正取引対策をしていないユーザーはいまだ多い
最近は、証券会社などになりすましたメールから偽サイトに誘導し、IDやパスワードなどの情報を盗み出す「フィッシング詐欺」による金銭被害が多発しています。そのような状況の中、インターネットで資産運用サービスを利用している人々の考え方にどのような変化があったのか、金融機関にセキュリティ面でどのようなことを求めているのかを明らかにするために調査は実施されました。
「最近、不正アクセスにより証券口座が乗っ取られる被害が増加していることを知っていますか」という問いに対し、知っていた人は83%で、そのうち不安を感じた人は84.7%に上り、不安を感じていない人の13.5%を大きく上回る結果となりました。
「証券口座を乗っ取られる被害が相次いでいることを受けて、新たに何か対策をしましたか」という問いに対して、「多要素認証を設定した」が49.2%と最も多く、次いで「メール内のリンクやファイルを開くことに慎重になった」と答えた人は36.6%、「新たな対策はしていない」と答えた人は21.5%です。
「新たな対策はしていない」と答えた方に対して「対策をしていない理由は何ですか」との問いに対し「具体的に何をすればよいかわからないから」が45.2%と圧倒的に多く、2位は「利用しているサービス側の対策で十分だと思うから」が21.8%、次いで「時間の余裕がないから」「同様の被害は自分には起こらないと考えるから」「多要素認証の設定など対策する事が面倒に感じるから」などの回答が並びます。
「セキュリティ面で金融機関に求めることはありますか」という問いに対して、最も多かったのは「生体認証などの強固な認証技術を導入してほしい」で57.9%でした。次いで「不正アクセスの検知システムを強化してほしい」が56.6%となっており、「スマホで手軽に行える利便性の高い認証技術を導入してほしい」が47.3%でした。