はじめに
この時期は「暖房をつけても部屋が暖まらない」「窓の結露がひどくてカビが心配」といった、冬の家事に関する悩みがある人もいるのではないでしょうか。
本格的な冬を迎え、光熱費の請求額が跳ね上がりやすい時期です。そこで今回は、暖房の設定温度を上げることなく、家の冷え込みを根本的に解消し、さらに冬特有の悩みである結露やカビを同時に予防する、実践的な対策を解説します。
光熱費を上げずに「冷え込み」を防ぐ3つのブロック術
部屋が寒いと感じる原因の約6割は、窓や壁から熱が逃げたり、隙間風が侵入したりすることにあります。暖房の設定温度を上げる前に、家の中から熱を逃がさないための「冷気侵入ブロック術」から始めましょう。
1. 窓の断熱強化:冷気の最大の侵入ルートを塞ぐ
窓は、家の中で最も熱が逃げやすい場所です。窓の断熱を強化することが、暖房効率を上げる最優先事項です。
◯断熱シートやボード
窓ガラスに貼るプチプチ状のシートや、窓の下に立てかけるボード。冷気を遮断し、ガラスの表面温度の低下を防ぐ。
◯厚手カーテン
床まで届く丈の厚手のカーテンに替える。窓と室内の間に空気の層を作り、断熱性を高める。レースカーテンを二重にするだけでも効果的。
◯窓用隙間テープ
サッシや窓枠のわずかな隙間を塞ぐ。外からの冷気の侵入を物理的にブロックする。
2. ドアと床下の隙間対策
窓だけでなく、ドアの隙間や床下からも冷たい空気が侵入しています。
◯ドア下
ドアの下に貼る隙間テープや、ドアの開閉で自動的に上下するドアストッパー(ドアドラフトブロッカー)を設置し、隙間風をシャットアウトします。
◯床の対策
冷たい床には、厚手のラグやカーペットを敷き、床からの冷えを遮断します。断熱効果の高いアルミシートをラグの下に敷くとさらに効果的です。
3. エアコン暖房の効率アップ術
エアコンを使う際の少しの工夫で、部屋全体をムラなく暖めることができます。
◯風向は下向きに
暖かい空気は上昇するため、温風は必ず下向きに設定し、部屋の床全体を暖めます。
◯サーキュレーターを併用
暖かい空気を天井から床へ循環させるため、エアコンの対角線上にサーキュレーターを設置し、斜め上に向けて運転させたり、エアコンの下に置き、人がいる方向に弱い風を送ることで、設定温度を上げずに体感温度が向上します。