はじめに
収入がある今だからこそできる、NISAでの“時間分散”投資
一方、65歳以降も見据えて長期で育てたいお金については、NISAの活用が有力な選択肢になります。退職金を一括投資することに抵抗がある人でも、時間を分けて投資する余地があります。
具体的には、毎年一定額をNISA枠で投資信託に回す、数年かけて徐々に市場に慣らしていく、といった方法です。価格変動リスクを抑えつつ、非課税のメリットを活かすことができます。
NISAは、将来の取り崩し時にも税金がかからないため、リタイア後の生活費や年金の補完として使いやすい点も特徴です。「退職金=すぐ老後資金」ではなく、“育てる期間がまだあるお金”として捉えることが重要です。
保険はどう考える? 退職金運用の「補助輪」としての位置付け
退職金の相談では、一時払終身保険を勧められるケースが少なくありません。
確かに、長期保有を前提とすれば、一定の利率や保障を得られる商品もあります。注意したいのは、途中で資金が必要になった場合、解約による元本割れが生じやすく、必要なタイミングや金額で使いにくい点です。そのため、保険は「退職金の一部を補助的に使う選択肢」として位置付けるのが現実的でしょう。
なお、解約益は税務上「一時所得」として扱われ、課税対象になります。一時所得の金額は、以下の通り算出します。
継続雇用で給与収入がある間は、所得状況によって税負担が変わる点も事前に確認しておきたいポイントです。
以上をまとめると、60歳で退職金3,000万円を受け取り、65歳まで働く人にとって重要なのは、「今すぐ動かす」「待つ」「育てる」を分けて考えることです。
・生活防衛資金は流動性重視
・5年以内資金は安全性重視
・先の資金はNISAで時間分散
収入がある5年間は、退職金を落ち着いて設計できる貴重な期間です。焦らず、自分の働き方と生活設計に合ったバランスを考えていきましょう。
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