はじめに

住宅価格が高止まりしている、と言われている中、家を買おうとは思っているけれど、なかなか踏み出せない方、購入後の多額のローンやその家に縛られた生活を続けることに不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は女性から住宅購入についての相談を多く受けるファイナンシャルプランナー高山一恵さんと、より豊かで自由な住生活の実現を目指して調査研究を行っている「LIFULL HOME'S総研」の住宅コンサルタントの中山さんにインタビュー。ライフプランニングから考える住宅購入のタイミングや資産価値とは何か、誰もが気になる自分の理想の家を探す方法に関してアドバイスを伺いました。

買い替え、住み替えを考えて自由にプランニング

――購入と売却の賢いタイミングがあれば教えてください。

高山さん:金利が低いときに、頭金が貯まるのを待っていたら購入タイミングを失うこともあります。

人生を俯瞰して考えると、今買った家に一生住むかわからないですよね。ですから、人生を現役時代、引退後、老後の3タームに分けて考えるといいと思います。1回家を買ったら終わりではなく、買い替えや住み替えも自由にプランニングしたほうがいいでしょう。だから、若いうちに購入するのはいいと思います。躊躇して年齢が高くなると、ローンの支払いが苦しくなりますから。

中山さん:買い替えることを前提に買い、物件の価格が落ちない状況で売却をして、その資金で住宅ローンを完済すれば、賃貸でお住まいになられた時と比較するとその賃料分の差額が出ます。すると、その差額を頭金にして次の物件に住み替えられる。そういう物件を買えるかどうかの目利きがポイントですね。

逆に、資産価値が短期間で目減りしてしまうような物件だと、3,000万円の住宅ローンが残っているのに売却額が2,000万円で、1,000万円のオーバーローンになる場合もあります。買ってからでは遅いので、買う前に資産価値を見るのが重要です。

資産価値の下がりにくい物件の見分け方

――なるべく資産価値の下がらない、もしくは下がりにくい物件は、どのように見分けたらよいでしょうか。

中山さん:ポイントは3つあります。まず1つ目は利便性です。交通の利便性と生活の利便性の両方を満たしていると価値は下がりにくいです。交通条件が悪いと物件は安いですが、資産価値も下がりやすい。自分は駅から徒歩30分離れた場所でいいと思っていても、同じように他の人も欲しい物件だと思うかどうか。今は良くても、買い手がつかないような物件を購入してしまうのはリスクです。

2つ目は住宅の快適性です。自分の生活やライフプランを考えたとき、ある程度住み続けても居住快適性が変わらないかどうか。たとえば、再開発で周辺に高層ビルが建つ計画があると、今は日当たりがよかったとしても5年後は日が入らない家になるかもしれない。そういうケースは多いので、将来起こりえることを事前に調べるのは大切です。

そして3つ目は、防犯・防災の安全性です。地盤は極端に緩くなければ大丈夫ですが、低地は自然災害で浸水するリスクを避けられないので、防災対策を確認しましょう。

これらを考慮すれば、資産価値が下がりにくい物件を見つけやすいと思います。

建物の資産価値は、周辺の賃貸物件の賃料水準を見れば簡単にチェックできます。購入を検討している地域で、似たような賃貸物件の家賃相場を見ると、購入するマンションの資産価値は下がりにくいかどうかが分かると思いますよ。

 家賃相場情報(LIFULL HOME'Sのホームページより※平成30年2月28日時点の情報です)

それから、どんな人が住んでいるのか、マンション建設に大反対していないかなど、地域のカラーを自分の目で確認しに行くのはとても大切です。いかに広い視野で情報取集するか。情報を集めないで買ってしまう人はすごく多いですし、その分失敗も多く聞きます。だから、いかに広い視野で情報収集できるかがとても重要ですね。

高山さん:特にモデルルームはきれいなので、周辺環境に関係なく「気に入ったから買います」と判断するのは危ないですね。

中山さん:自分の家からエントランスまでの導線、エントランスからスーパーまでの導線など、現地に行かないとわからない情報も収集したほうがいいですね。資産価値が下がりにくそうであれば、ライフステージが変わったときに高く売れる可能性がありますし、売らずに貸すとしても借り手はつくでしょう。こうした出口戦略は、購入後に立てられないので、購入前の情報収集が必要です。

購入を検討すると、自分の経済力が客観的にわかる

――家を購入する良さや購入を検討することで得られる付加価値があれば教えてください。

高山さん:賃貸と購入どっちがいいと数字面だけで言われがちですが、生活の安定や充実は購入したほうが圧倒的に得られるでしょう。

中山さん:家を買おうと思ったとき、自分はどのくらいの経済力を備えているのかを客観視できるのはメリットだと思います。

いくらまでならマンション購入が可能なのか、ローンは組めるのか。実際に買わなかったとしても、買うアクションを起こしてみると、普段できない経済面での自己評価ができると思いますよ。現実的にマンション購入が可能なのかもわかるので、ライフプランニングの材料にもなると思います。

高山さん:その通りですね。購入しなくても、自分の経済力を客観視できることで、今後のライフプランやマネープランを考えるきっかけになることは間違いないでしょう。普段からの情報収集は、いざ家を買おうとしたとき確実に役立つと思います。

また、購入を検討する際は一人で考えないほうがベターです。不動産業者でも住宅を購入した知人でも、不動産に強いファイナンシャルプランナーでも複数人に相談するのがいいと思いますよ。

<住宅購入ノウハウのポイント5つ>
1.ライフステージに合わせて『今』必要な間取りと環境を選ぶ
2.買い替えを前提に、資産価値が落ちにくい物件を探す(出口戦略は購入前に)
3.資産価値が落ちにくい物件、キーワードは『利便性』『快適性』『安全性』
4.人生を「現役」「引退後」「老後」の3タームで考え買い替えをプランニング
5.金利が低いときに頭金が貯まるのを待つと購入タイミングを失うこともある


一生に一度の買い物、とついつい二の足を踏んでしまいがちな住宅購入。日頃の情報収集によっては、資産価値の下がりにくい掘り出し物の物件が見つけられるケースがあります。不動産情報サイトLIFULL HOME'Sでは、住宅購入に役立つ情報を収集することができます。

家賃相場を検索して購入検討地域の相場のチェック
・立地や設備などを条件で絞ったマンション検索

などニーズに合わせて幅広い用途で使えます。また、自力で情報収集が難しい方は中立的な立ち位置の住まいのアドバイザーに無料で相談しながら進める選択肢もあります。

今回のインタビューでお伺いした住宅購入時に気を付ける点や資産価値の下がりにくい物件選びのポイントなどをもとに、ご自身のライフプランと相談しながら、次の一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

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※本記事は株式会社LIFULLのスポンサードコンテンツです