はじめに
大型IPOの初値は全体の地合いに左右されやすい
小型の大人気ネット系IPOですと、地合いなど関係なくすっ飛んでいきますが、大型はそうはいきません。なぜかというと、相場が悪いと同業のJR東日本やJR西日本などの株価も下がります。そうなると、相対的にJR九州の割安感も薄れる結果となり、初値が伸びない原因になります。
※ 地合い(じあい):ある銘柄や株式市場全体、相場の状態(値動き)のこと。取引が活発に行われている状態。つまり、株価が上昇傾向を「地合いが良い」といい、反対に取引量が少なく株価が下落傾向を「地合いが悪い」などと言う。
なので、JR九州の上場日である10月25日までの日経平均株価の動きに充分注視してください。参考までに、LINEと郵政の仮条件決定日から上場日までの日経平均株価の動きを載せます。
銘柄 | 仮条件決定日の日経平均の終値 | 上場日の日経平均の始値 | 差し引き |
---|---|---|---|
LINE | 15,323円 | 16,396円 | +1,073円 | 日本郵政 | 18,322円 | 18,941円 | +619円 |
2つとも日経平均は上がっています。このことがわずかながらも影響して好調な初値につながったのだと思います。
JR九州の仮条件決定日の日経平均株価終値は16,899円。僕は今のところ参加のスタンスでいますが、もし日経平均が16,000円を割れるようでしたら、当選していても辞退しようかと思っています。それくらい日経平均の動きに注目しています。
そして、今までのを話を踏まえての初値予想は……。
初値予想は2,650円~2,900円
やはり総合的な利回りの高さや安定性、資産株としての価値を考えると公募割れのリスクは低そうに思います。特に株主優待は、乗車料金50%OFFが100株だと1枚、以降1000株まで100株ごとに1枚追加してくれるので、複数株保有するインセンティブが働き、売りが出にくくなるのではないかなぁと。
レンジでの予想になっているのは、前述した日経平均の動きが読めないからですが、「なんだよ逃げるのかよ!」とお思いの方、分かりました。「こんなもの当たらないよ」と思いつつもあえてピンポイントに予想してみます。
ズバリ、「2,700円!」
LINEや郵政はできすぎていて、本来はこの程度の上昇でも充分なはずです。そろそろ常識的な初値形成になるのではないかと予想します。
最後に少し注意喚起しておきますと、本件は昨年の日本郵政よりも公募割れのリスクが高いと思っています。例え公募割れしたとしても、少しの損失ならいいかと割り切れるか、ちょっと長い目で保有するスタンスで臨むのがいいと思います。
お互い幸運を祈りましょう。
※情報に間違いがある可能性がありますので、必ずご自身でご確認し、投資判断は自己責任でお願いいたします。