はじめに
お金が貯まらないと思ったとき、食費を削ることから始める方は多いでしょう。しかし、仕事や子育てなどで忙しく、「家計簿をつけるのが面倒くさい」「今月の予算がいくら残っているか把握できない」などの理由で挫折してしまう方もいるのではないでしょうか。
そこで、家計簿をつけていない方でも続けられる簡単な食費管理術をご紹介します。
ステップ1:平均食費を目安に食費の予算を決めよう
まず初めに、一般的な「1世帯当たり1カ月間の食材費」と「外食費の平均金額」を見てみましょう。この中にはおこづかいや交際費は含まれていません。
<1世帯当たり1カ月間の食材費と外食費(平均)>
■平均食材費
世帯人数 | 1人世帯 | 2人世帯 | 3人世帯 | 4人世帯 | 5人世帯 | 食材費 | 28,585円 | 55,537円 | 62,678円 | 64,155円 | 71,938円 |
---|
■平均外食費
世帯主の年齢階級 | ~29歳 | 30~39歳 | 40~49歳 | 50~59歳 | 60~69歳 | 外食費 | 19,728円 | 16,596円 | 16,471円 | 15,798円 | 9,151円 |
---|
資料:総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)平成29年平均速報」を基に執筆者作成
平均金額を予算に設定すると、達成が難しいと感じる方と反対に楽だと感じる方がいると思います。家族の状況によって最適な予算は異なるものです。世帯年収やお住まいの地域、子どもの年齢、生活習慣などを考慮した上で予算を微調整していき、自分たちの家庭にとって最適な食費予算を見つけていくことが大切です。
現状の食費と平均金額に大きな差がある場合には、現状マイナス5,000円~1万円程度を予算に設定し、少しずつ平均金額に近づけていくと良いでしょう。
ステップ2:食材費は3つの「自分ルール」を決めて抑えよう
「買い物回数」「買い物1回当たりの予算」「1週間当たりの予備予算」。この3つについて自分ルールを定めることで、家計簿をつけなくても食材費が自然と予算内に収められるようになります。
(1)買い物回数を決める
1週間の買い物の回数を1~3回程度に定めます。買い物の回数を制限することで余計な買い物をしてしまう機会が減り、食材費を抑えやすくなります。次の買い物前に食材がなくなったときは、代替え品やストックを活用して乗り切る工夫をしてみましょう。
(2)買い物1回当たりの予算を決める
1カ月間の食費予算と買い物の回数を元に、買い物1回当たりの予算を決めます。買い物を予算内で抑えるところが一番の頑張りどころです!会計前に買い物かごの中身を確認し予算を超えていたときは、必要性の低い商品や次回の買い物でも間に合う商品を潔く棚に戻しましょう。
トイレットペーパーや洗剤などの消耗品を食材と同じお店で買っている方は、食材費と消耗品費の1カ月間の予算を足して、買い物1回当たりの予算を決めると良いでしょう。
(3)1週間当たりの予備予算を決める
家族のイベントや予算管理の息抜きをするため予備予算を用意します。来客や誕生日などのイベントのためにいつもより贅沢な食材を購入するときや、自分へのご褒美としてお惣菜や甘い物を購入するとき、または予算をオーバーしてしまったときなどにこの予備予算を使うようにします。
◆1カ月間の食材費予算:63,000円
・買い物の回数:週2回(1カ月当たり9回)
・買い物1回当たりの予算:6,000円
・1週間当たりの予備予算:2,000円(1カ月当たり9,000円)
※1カ月を4.5週間として計算する