はじめに

マイホームを購入したものの、教育費もかかるため、家計のやりくりができるか不安…という声をよく耳にします。

そんな時に考えたいのが、毎月の家計支出の中から「住宅ローン」を見直すことで、家計を改善する方法です。今回は住宅ローンの金利引き下げ交渉についてお話しします。


住宅ローンの返済負担を減らす方法

筆者は住宅ローンの見直しを今までに3回行い、総額500万円以上の利息を減らしてきました。そのときに行ったことは、繰上げ返済・借り換え・金利引き下げ交渉です。

繰上げ返済は、住宅ローンの利息圧縮という高い効果を期待できるのですが、ある程度のまとまったお金が必要です。子育て中で教育費などの支出がある場合、手元のお金が減ってしまうのは厳しいという人も多いのではないでしょうか。

そこで考えたいのが、借り換えや金利引き下げによる返済負担の軽減です。住宅ローンの見直しを考えたことがある場合、繰り上げ返済や借り換えについては知っているかもしれません。

一方で、借入れ中の金融機関に金利引き下げの交渉ができることについてはどうでしょうか?

住宅ローンの借り換えによるメリット

住宅ローンの借り換えは、返済中のローンを解約して他の金融機関のローンに加入し直すことです。メリットを挙げると以下の通りです。

・金利が下がることで総返済額を減らすことができる
・毎月の返済額を減らすことができる

他にも、変動金利で借入れをしている場合には、固定金利にすることで今後の金利上昇リスクを減らし安心できるかもしれません。しかし、固定金利は変動金利より借入金利が高いため、借り換えのメリットがあるかは見定めが必要です。

借り換えをする際、以下の3つの条件が揃うことが目安となります。

・返済の残り期間が10年以上
・返済残額が1,000万円以上
・現在の住宅ローンとの金利差が1%以上

2018年現在、日本ではマイナス金利政策が続いていることもあり、住宅ローンの金利も低水準が続いています。そのため、上記の3つの条件を満たしていない場合でも、借り換えによるメリットはあります。実際に筆者が借り換えをした時の金利差は0.75%でしたが、返済額圧縮と返済期間短縮というメリットがありました。

借り換えによりどのくらいの効果があるのかを知りたいときには、シミュレーションを行い確認することをおすすめします。一般社団法人全国銀行協会を始めとする各銀行のWebサイト上で、簡単にシミュレーションを行うことができます。その時にローン返済予定表を手元において見ながら行うと、より具体的な金額を確認できるでしょう。

借り換えで注意したい点

借り換えコスト

本当に借り換えメリットがあるのか?確認する上で、借り換えコストについても知っておきましょう。借り換えには大きなコストがかかる場合があります。金融機関によって異なりますが、以下のような金額がかかることを注意しておきましょう。

例:2,500万円の借り換えにかかる手数料

事務手数料540,000円
保証料32,400円
印紙代20,000円
登記費用150,000円
合計742,400円

※りそな銀行の場合

なお、借り換え時に、住宅ローンを借りていた銀行から保証料が返金される可能性があるので、その場合は、借り換えにかかる手数料に充てることができます。

団信(団体生命信用保険)

住宅ローンの借り換えは、新たにローン契約をすることになるため、団信(団体生命信用保険)と言われる住宅ローン専用の生命保険にも同様に入り直すことになります。健康状態によっては、団信の加入ができないことがあるので注意が必要です。

働き方の変更

会社員から自営業者になった場合など、新たなローン契約が組めない可能性もあります。自営業者の場合、会社員より審査が厳しいことがあるため、借り換えを検討している場合には、会社員のうちに行うなどの注意が必要です。

借り換えメリットを確認できたら、金利引き下げ交渉にトライ!

借り換えコストを考慮した上で、借り換えにメリットがあることが分かったら、返済中の住宅ローンの金利引き下げを行いましょう。

そんなことできるの?と思われるかもしれませんよね。必ずできるとは限りませんが、交渉するのにお金はかかりませんのでトライしてみましょう。交渉してダメな場合には、予定通り借り換えを行えばいいだけです。

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