はじめに
墓は要らないなら?
これに対し、「死んだら無になる。お墓など要らない」という人も少なからずいることから、立派な墓石を建てる従来型のお墓ではない、新しい形のお墓が増えています。後継者を必要としない、個人供養の形なので、先ほどの永代供養の納骨堂と比較する人も多いようです。
樹木葬
美しい庭園に遺骨を埋葬し、墓標代わりの木を植える植樹型や、シンボルツリーの周りに遺骨を埋葬するタイプ、埋葬した場所に銘板を置くタイプ、完全合祀タイプなどさまざまなものがあります。墓石はないものの、霊園内にあるので従来型の墓とおおむね同様にお参りができ、違和感はありません。
<樹木葬>
(例)
公営 | 民間 | |
---|---|---|
場所 | 横浜市営メモリアルグリーン(神奈川・横浜) | 青山梅僧院墓苑梅林苑(東京・青山) 市原南霊園(千葉・市原) |
永年使用料 | 14万円/体 | - |
管理料 | 6万1710円/体 | - |
埋葬料 | - | 20万円 | 利用料 | - | 45~100万円(管理費込) |
海洋散骨
粉状にまで砕いた遺骨を、沖合に出した船から海に撒く、新しい形の埋葬です。法的にはグレーゾーンにあると言われていますが、希望者は多く、現実が先行している形で、すでにさまざまな業者がサービスに乗り出しています。
沿岸自治体によっては、散骨を制限しているところもあります。最近では海だけでなく、大きなバルーンに遺骨を載せて成層圏まで飛ばし、そこで散骨する空中葬も出現しています。
例 イオンのお葬式 海洋散骨 合同プラン 14万5000円~
例 銀河ステージ 空中(バルーン)散骨 24万円
手元供養
火葬に付した後の遺骨を、埋葬せず家の中に安置して供養する人もいます。遺骨のままの場合もありますが、オブジェに加工してインテリアのようにしたり、ジュエリーに加工して直接身に着けるなど、さまざまな方法があります。
昭和23年施行の「墓地、埋葬等に関する法律(墓埋法)」には、火葬や遺体の埋葬についての規定はありますが、「遺骨を必ず埋葬をしなければならない」という規定はありません。
手元供養をしていた遺族も亡くなり、継承する人がない場合、棺に遺骨も入れてもらい、ともに火葬してもらえばよいという考え方もあります。
例 メモリアルアートの大野屋 ジュエリー加工 キューブカットシルバー925 ダイヤモンド 2万4624円(税込)