はじめに
読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回はマネーフォワードから生まれたお金の相談窓口『mirai talk』のFPがお答えします。
財形で毎月5万円を貯めているのですが、貯蓄目標の400万円までなかなか到達しません。株式投資などの資産運用をした方が良いのでしょうか。過度な節約はしたくないので、資産運用をうまく続けながら貯蓄を増やしていきたいです。また、今後結婚もしたいと考えています。アドバイスをいただけますか。
〈相談者プロフィール〉
・女性、30歳、未婚
・職業:会社員
・手取り世帯月収:18万円
・手取り年間ボーナス:90万円
・預貯金:50万円
・一般財形:200万円(天引き毎月5万円)
【支出の内訳(18.7万円)】
・住居費:2万円(社宅)
・通信費:1.2万円(携帯・自宅回線)
・食費:4万円(外食含む)
・水道光熱費:1万円
・日用品:0.5万円
・趣味・娯楽:1万円
・衣料・美容:4万円
・健康・医療:0.5万円
・交通費:0.5万円
・交際費:2万円
・不明:2万円
FP: ご相談ありがとうございます。miraitalkファイナンシャルプランナーの宮城です。貯蓄の目標は400万円。毎月5万円の貯蓄だと、貯まるまで80ヵ月必要です。今のまま順調に貯めると、目標は達成しそうですが、もっと早期に貯めたいということでしょうか。それとも、予定通りにいかないということでしょうか。
財形貯蓄を利用するメリットは少ない?
貯蓄額から逆算すると、財形貯蓄を利用して40ヵ月、つまり3年4ヵ月積み立てているようです。ただ、現在の財形の種類だと、非課税メリットを得られることができませんので、単に積み立て貯蓄のシステムを利用しているというだけになります。
財形貯蓄には、住宅財形・年金財形・一般財形の3種類があり、そのうち住宅財形と年金財形だけが積立貯蓄に対する利息を非課税で受け取ることができるというメリットがあります。両方合わせて550万円まで貯めることが可能です。財形貯蓄の利用者が利用できる住宅ローンがあるという点に魅力を感じる人もいるでしょう。
ただ、預金という面でみると、現在の金利は0.01%程で銀行の定期預金とあまり変わりません。100万円を1年間預けても、利息は100円程度。その税金は20円です。ですから、預けたお金が増えやすいことを期待するよりは、給与天引きで積み立て貯蓄ができるという点を主な目的にすることが多いです。
積立預金の仕組みは銀行の定期預金にもあります。財形貯蓄の場合、会社で手続きをしないとお金を引き出すことができません。自由に出し入れできるという点では、銀行の定期預金の方が流動性はあると言えます。