はじめに
③「寄附をする」
寄附する自治体が決まったら、実際に寄附をしましょう。方法は、銀行振込、現金書留、役所での支払い、クレジットカード決済など、自治体によって選択できる方法が異なります。
ふるさと納税制度ができてすぐは、クレジットカード決済に対応する自治体は少なかったのですが、利用者の増加に伴いクレジットカード決済に対応する自治体が増えています。その場合は、寄附者と名義人が一致していないと、基本的には本人が寄附したことにならないのでご注意ください。
寄附をするときに、ほとんどの自治体で寄附金の使途を選ぶことができます。税金の使いみちを自分で決められる場面はなかなかありません。ぜひ「これに使ってほしい」というものがあれば、積極的に選びましょう。特に希望がなければ、指定しないこともできます。
また、このタイミングで「ふるさと納税ワンストップ特例」を利用するかどうか確認されることになります。
「ふるさと納税ワンストップ特例」については、次回詳しく説明しますが、簡単にいうと寄附先が5団体以内で、ふるさと納税のためだけに確定申告をする人は、この特例を使うことで確定申告をしなくてもしたのと同じ効果が得られるという制度です。
④「寄附の受領書と返礼品を受取る」
ふるさと納税をすると、自治体から「確かに寄附を受けました」という受領書が郵送で送られてきます。
郵送のタイミングは自治体により異なりますが、この受領書は確定申告の必要書類ですので、どこに・いつ・いくら寄附をしたのかメモをしておき、確定申告の前にすべての自治体から証明書が送られてきているかどうか、必ずチェックしてください。
返礼品は、寄附の受領書とは別で届くケースが多いです。ふるさと納税は通販ではありませんので、寄附してからすぐに返礼品が届くことはあまりないと思っておいた方が無難です。はじめはすぐに届かなくて不安になる方もいるようですが、受領書が先に届いているなら、あとは気長に待っていただければと思います。
⑤「確定申告」
いよいよ最後のステップです。「私は確かに税金を前払いしました」という報告をして税額を確定させるため、翌年の原則3月15日までに確定申告を行います。
紙を印刷して確定申告する場合は、ふるさと納税をしたときに自治体から送られてきた寄附の受領書を必ず添付のうえ提出してください。税金に関するお話は、次回解説していきたいと思います。
ふるさと納税ワンストップ制度を利用する場合は、「ふるさと納税ワンストップ特例の申請書」を自治体に提出することで、実質的には確定申告にかえることができます。
以上、①~⑤のステップで、ふるさと納税の手続きは完了します。
慣れてしまえば、とても簡単な手続きで終わります。ふるさと納税の利用者が増えているのはそのためです。まだふるさと納税をしたことがないという方も、ぜひチャレンジしてみてください。