今月の1日に「今日からできる銘柄選択」ということで、「今こそ学ぼう「銘柄の選び方」、ポイントは“目と足”」という記事を書きました。今回は少し難しく感じてしまうかもしれませんが、財務指標を使って銘柄を選ぶ方法について書いてみようと思います。

財務指標と聞くと難しいから嫌だと思う人もいるかもしれませんが、それは言葉のイメージの問題だけであって、実際には少しずつゆっくりと勉強していけば、誰でも理解できると考えています。

実はプロと呼ばれる人達もこの方法を銘柄選定手法の一環として活用していますので、今回の内容をしっかりと学ぶことで、投資家として1つ上のレベルへと成長できるかと思います。


スクリーニングをしてみよう

スクリーニングというのは、ふるい分けをすることを言います。この言葉自体は株式投資の用語ではなく、一般的に使われている言葉ですので、既に聞いたことがある人もいるかと思います。

例えば、引っ越しをしようと思った時、どのように家を選ぶでしょうか?現在は賃貸のマンションを探すウェブサイトはたくさんあると思いますが、ほとんどの人はそのようなウェブサイトを利用するかと思います。その際、全部で何万件と登録されている物件から、自分の希望に合ったものを絞り込んでいくかと思います。

東京都内、駅から徒歩5分以内、オートロックがついている、お風呂とトイレは分かれているなど、様々な条件を付けていくことで、何万件もあった物件数が、どんどんと絞り込まれていくでしょう。これが、まさにスクリーニングをしていることになります。

2018年11月20日現在、日本では3,639社が上場しています。これから株式投資をしようという人はもちろんのこと、それほど投資歴が長くない人からしても、これだけ多くの上場企業の中から、どの企業の株式に投資すればいいかを決定するのは非常に困難かと思います。

実は、機関投資家と呼ばれるプロの投資家も全ての企業を把握している訳ではなく、様々な手法で投資対象を絞り込んでいます。その手法の一環として、財務指標と呼ばれるものをベースにスクリーニングをしているのです。

割安か割高かを調べていく

株式投資の原則は「安い時に買い、高い時に売る」です。しかし、すごく簡単に書きましたが、これが出来ている人はそこまで多くないでしょう。なぜなら、相場の行方を正確に予測することは不可能だからです。しかし、その企業の株価が、財務状況に対して割安なのか、割高なのかは、財務指標を用いれば定量的には判断が可能です。

財務指標の代表格はPERでしょう。PERはPrice Earnings Ratioの頭文字を取ったもので、日本語では株価収益率といいます。少し言葉が難しいかもしれませんが、この単語の意味は、株価が一株あたり純利益の何倍まで買われているかを示しています。PERは以下の様な式で算出されます。

株価収益率(PER)=株価÷1株あたり純利益(EPS)

1株あたり純利益(EPS)はその企業の当期純利益(売上高から人件費や原価などのコスト、税金などを全て差し引いて残った利益)を発行済み株式総数で割った数値です。EPSはEarnings Per Shareの頭文字を取ったものです。

このEPSが高ければ高いほど、その企業の収益率は高いと言えるのですが、そのように収益率の高い企業であれば、普通はその企業の株式はどんどん投資家に買われ、株価も上がっていくはずです。その場合、株価もEPSも上昇しますから、PERは変わらないか上昇していくでしょう。

しかし、上場企業は非常に多いですから、EPSが非常に高いのに誰にも気づかれず買われなかった場合、株価は上昇しません。EPSが上がっても株価が動かなければ、PERはどんどん低くなっていきます。つまり、PERが低ければ、割安な銘柄の可能性が高いのです。