4つの段階で考える老後の収入と生活費

次は何歳でお亡くなりになるかを考えます。人生100年時代と言われていますが、今回の計算を簡単にするために、相談者様が90歳、ご主人が97歳の時同時に亡くなられるとして考えてみましょう。

相談者様の年齢を軸にして、4つの段階で「収入-費用=過不足額」を見ていきます。

(1)相談者様が53歳から58歳までの5年間(ご主人60歳~65歳)
ご主人が定年退職をした時から5年間は、相談者様のお給料(月額26万円)のみになります。それに対して、この時の生活費を今と同じ47万円とすると、月21万円生活費が不足し、5年間では1260万円足りないことになります。

(2)相談者様が58歳から60歳までの2年間(ご主人65歳~67歳)
相談者様の収入の他にご主人の年金(15.5 万円)が入るので、収入は41.5万円に増えます。それでも生活費を47万円とすると、月5.5万円不足し、2年間で132万円になります。

(3)相談者様が60歳から65歳までの5年間(ご主人67歳~72歳)
この間の収入は、ご主人の年金15.5万円のみとなります。それに対して、ゆとりある老後の生活費として35万円かかるとすると不足額は19.5万円。5年間で1170万円不足します。

(4)奥様が65歳から90歳までの25年間(ご主人72歳~97歳)
夫婦二人分の年金は31万円ですが、老後にかかる生活費が35万円とすると不足額は月4万円。25年間では、1200万円足りないことになります。

よって、最低限これから用意しなければいけないお金は、以下の通りになります。

(1)+(2)+(3)+(4)=約3760万円

かなりの金額が不足することになりますね。

老後に用意すべき具体的な金額は?

相談者様には、老後に向けてすでに用意されている資産があります。ご主人の企業型確定拠出年金をはじめ、ご自身の退職金やiDeCo、個人年金などです(貯金は教育費に使うとのことなので今回はカウントしません)。これらを合計すると、定年までにおよそ2200万円になるでしょう(運用なしで試算)。

この保有資産2200万円を、先ほどの老後に不足する3,760万円から差し引いた、約1560万円が老後に向けて作っていかなければならない金額になります。

この老後資金を積み上げるためには、定年後も夫婦で働いて稼ぐ。iDeCo、つみたてNISAなどを基本に資産運用をしていく。可能であればご主人の企業型確定拠出年金でマッチング拠出を利用する、相談者様もつみたてNISAを併用していくなどが考えられます。また、生活を見直して貯蓄に回していくのも大切です。もう少し節約を考え、生活費を圧縮できないか見直してみましょう。

これらを視野に入れて上手に貯蓄をされるといいですね。目的がしっかりしていらっしゃるので、きっと大丈夫です。がんばってください。