発達心理学からみる働き盛り世代の課題とは

考えるきっかけとして、最後に心理学において歳を重ね成長していくとともに変化する人生の課題についてご紹介します。

発達心理学という生まれてから老いるまでの脳・体・心についての発達過程を研究している分野において、発達心理学者のエリクソンが人生を8つの段階に分けています。働き始めから20年くらいの間にあたる22~40歳は成人期前期(成人期初期)とされ、"親密性"対"孤立"が発達課題となっています。他者との間に親密な関係を作ることが大切とされています。

その後にくる壮年期は、結婚して子供を産んで育てていく時期とされ、親としての時期となり、発達課題は"世代性"対"停滞性"です。世代性とは、親密な存在や次の世代を育てていくことに関心を持つことであり、自身の子供だけではなく、後進の育成や伝統継承など自分以外の何かに関わっていくことの意味が大きくなってきます。
 
仕事もしたいし、パートナーも欲しい。結婚もしたいし、出産もしたい。仕事においても何か後世に残せるように形にしたい。そのためにお金を稼ぐこともとっても大切。働く世代は心理的にも、達成したい課題だらけといって過言ではないのです。

ただ、先のデータからは、その年代で心理的に求めているであろう親密な関係を築くことや後世につないでいくことへの意欲やそのための活動時間が労働時間に影響を受けてしまっているように感じませんか?

やりたいこと全てをかなえるのは無理。と感じることもあるでしょうし、何かだけに全力を尽くす!と決めるのも人それぞれの自由です。ただ、仕事と私、どっちが大切?と自分に問いかけた時、私(自分の人生)を大切にしたいのに、仕事に忙殺されてしまっている方がいるとしたら、そこはいったん立ち止まってみてもいいのではないでしょうか。

どちらも大切にすることができる環境だからこそ、自分の気持ちを大切にすることが必要なのかもしれませんね。