はじめに
老後に使うお金をどれだけ運用する?
「老後に使うお金」965万円のうち、50万円はすでに投資に回されていますから、残りの金額のうちどの程度を投資にまわすか、という話になります。これは、次のように、安全資産、運用資産という言葉を使って考えてみましょう。
現在、50万円を投資にまわされていますが、マーケットによって評価額が日々変動することに対して、どのように感じていらっしゃるでしょうか。もし、それほどドキドキしたり、不安になったり、ということがないのであれば、まずは老後に使うお金の2割程度まで、つまり200万円程度まで、運用資産の金額を増やしてみてはいかがでしょうか。
その場合、一括で150万円の追加投資を実行するのではなく、たとえば、毎月の積立額を4万円に増額し、3年程度かけて増やしていくのがよいでしょう。そして、現在ご利用の口座にもよりますが、iDeCoや(つみたて)NISAといった税制優遇のある口座から優先的に利用していきましょう。
運用先はどれを選ぶ?
最後になりますが、投資対象としては、世界の株式に幅広く投資できるインデックスファンドがおすすめです。全世界株式インデックスファンド、先進国株式インデックスファンドといった商品を中心に検討されるのがよいかと思います。
なお、安全資産については、定期預金もしくは個人向け国債がよいでしょう。
ポイントをまとめると…
以上、ポイントをまとめますと以下のようになります。
1 「ふだん使うお金」「とっておくお金」「もうすぐ使うお金」「老後に使うお金」と4つに分けて整理してみましょう。
2 「老後に使うお金」を、これまでのご経験から日々の変動を許容できそうな範囲で、安全資産と運用資産に分けましょう。
3 運用資産は、税制優遇のある口座を優先的に利用し、世界の株式に幅広く投資できるインデックスファンドを中心に選びましょう。
なお、同じようなご相談として、こちらの記事(「解約した財形貯蓄700万、いくら投資にまわしていい?」)がございますので、よろしければ併せて参考にしていただけたらと思います。
資産形成の一助となれば幸いです。