答えはすでに決まっている?

ご相談内容を拝見する限り、すでにご相談者様も答えが決まっていらっしゃるようですね。

結論から先に申し上げると、お子様が大学入学や、独り立ちされてから、ご夫婦の暮らし向きに合った住まい(=マイホーム)を探されてはどうでしょうか。

それまでは、お子様の成長やご夫婦の通勤時間などに合った賃貸物件を選びながら住み替えをするスタイルのほうが合っているようです。お子様が独立されるまで20年近くの時間があると推測いたしますので、住みたいと思う土地、立地、住宅について、色々と思い描いてみるのも楽しい時間になるでしょう。

建物の倒壊だけではない、災害に強い立地を選ぶ

住まいの地域については、駅近を希望されていますね。土地は用途地域で分けられていますので、駅に近いということは商業地域や近隣商業地域となることが多いです。そうすると、土地や街の整備も整いますので、地震や災害に対してリスクは低くなるという面も考えられます。

一方で、このような商業地域や近隣商業地域から離れたところに住居用の地域が指定されると、そこには多くの住居が密集します。住居地域では地震のような災害が起きてしまうと、そのリスクが高まると考えることもできます。ひとたび地震が起これば、建物の倒壊、または近隣の火災が発生する可能性があります。また、住宅密集地域では道路が狭く救助などの活動が思うようにできないことも想定されます。

これは用途地域という側面から申し上げた一例です。賃貸であっても、持ち家であっても、住むことには変わりはありません。「国土交通省ハザードマップポータルサイト」では、災害リスクを確認することができますので、随時、最新の情報を確認しておきましょう。

私が住む東京東部は、荒川の氾濫による水没の危険がある地域です。生まれもこのエリアだったため愛着があり、実際はそのような土地だとわかって購入し、住宅を建てています。地震が発生した後の二次災害、または台風などによる大雨や暴風、洪水なども考えて、住まいについて検討できるといいですね。

じつは、私は東日本大震災があった同じ月に現在の住まいに入居しました。家の引渡しの前に歪みがないかなどすべて調べてから、工務店からの引渡しを受けました。どこも損傷がなく、現在の建築物は結構丈夫だなと感じました。

新築の場合は、建物の倒壊そのものよりも、先ほども話したような河川の氾濫や、隣接する家や工場等の倒壊・火災など、もしもの時の方がダメージが大きいかもしれません。建物本来の倒壊だけではなく、そのエリア特有の立地や近隣・隣接する建物などにも気を配られてはいかがでしょうか。

資金面はしっかり貯めて有効に活用

相談内容を拝見して気になった点として、教育資金と住宅購入資金がございます。それぞれもう一度確認していきましょう。

【大学は私立進学も想定する】

お子様の教育資金は、現在600万円。将来、ご相談者様のように医者になることを想定すると、文部科学省の調べでは、大学進学費用は私立大学医歯系学部の学費は、約2300万円を超えています。国立でしたらここまで学費がかかることはありませんが、将来、国立大学へ入学されるとは限りません。

教育費を考える時は、多くかかるほうのモデルケースを想定しておきましょう。そうすると、大学費用だけでも600万円を差し引いた1700万円を準備しておくと安心です。小学校から私立に通う予定についても、奥様の収入も見込めるようになれば、貯蓄の取り崩しをしなくても、高校卒業まではご夫婦の収入で賄えると考えられます。

【住宅購入資金の準備はピッチを上げる】

将来に購入される予定の住まいの予定金額が8000万円。毎年、160万円を貯められていらっしゃいますので、住まいの取得を、仮に20年後と想定しますと3200万円が貯蓄できます。現在の住宅購入資金が500万円ですので合計すると3700万円です。目標の8000万円にはこれでは到達できません。毎年の貯蓄額を300万円以上できるように支出の見直しをしてください。

また、お子様が独り立ちする頃には、ご相談者様は50歳を超えていますので住宅ローンの利用はできる限り避けて、現金での住宅購入を前提に計画を立ててみましょう。

最後に、お子様が独り立ちされる時期は、ご自身も定年をリアルに考える時期になっています。住まいにばかりに資金を投入してしまうと、老後生活資金に影響がでてしまいますので、住宅購入金額を見直すか、老後生活資金の準備も並行して行なってください。

日本は地震の多い国です。また、近年は予想もしないような災害が起きています。日本のどこかに住まいをおく以上、災害のリスクはゼロにはできないでしょう。それでも住む土地を決めたら、そこにはどのようなリスクがあるのか、あらかじめ調べておきましょう。地震保険料も2019年1月からの契約において引き上げられています。できる限りのリスク対策をして、もしもの時のために備えましょう。