老後

実家暮らし、36歳シングル女性「老後が心配です」

FPの家計相談シリーズ

シングルの老後資金は「2000万円+持ち家」?

もう一つの不安、老後資金についてです。総務省の2018年の家計調査によると、60歳以上の単身無職世帯の1ヵ月の家計収支は約4万円の赤字。1年間で50万円ほど不足することになります。

それに加えて、女性は2人に1人が90歳を迎え、なんと年齢別の死亡者数のピークは93歳というデータ(平成29年の簡易生命表)もあるほど長生きです。

仮に相談者様の老後を65歳から93歳までの28年間とした場合、生活費の不足分は約1400万円(50万円×28年間)です。介護や医療の費用として500万円をプラスした2000万円を老後資金として準備できると良いでしょう。ただし、老後生活費は「持ち家」があっての試算となります。先ほどの総務省の家計調査をみても、60歳以上の持家率は80%となっています。相談者様の「持ち家」をどうするか? 老後資金の準備と共に、ご両親も交えて考える必要があります。

親子リレーローンで実家を建替える

ご相談内容に、“実家も相当古く、ずっとは住めない”とあります。相談者様が実家を引継ぐ立場にあると考え、ご両親とのライフイベント表から建替えのタイミングをみていきましょう。

両親を含めたライフイベント表

お父様が現役で働いていらっしゃる今、親子で協力して返済していく「親子リレーローン」で建替えを検討してみてはどうでしょう。以下の前提条件のもとに計算すると、月々の返済額は4.6万円です。

【前提条件】
・建替え予算: 2000万円
・総費用: 1800万円、平屋25坪の3LDK
(解体、引越、仮住いを含む)
・頭金: 500万円
(親250万円、相談者様250万円)
・住宅ローン: 1500万円
(金利1.5%、35年返済)
・貯金: 月7万円(34~60歳までiDeCo1.2万円、ほか5.8万円)、ボーナス年間60万円

相談者様はローン返済が始まると同時に、5.8万円の貯金から2.3万円を実家への生活費に上乗せし、返済に協力します。残り3.5万円×12ヵ月+ボーナス60万円=102万円は、お父様が80歳になった時点でローン返済を引き継ぐまで14年間貯蓄していきます。このうち年間40万円まではつみたてNISAを使ってお得に運用することも可能です。相談者様が50歳時には、貯蓄は2000万円を超えるでしょう。

また、71歳まで返済のある住宅ローンは、54歳と58歳のときに120万円ずつ繰上げ返済をします。結果、返済期間は6年短縮され65歳で完済となります。

今の収入でも老後資金は作れます。60歳まで続けたiDeCoの元金が374万4000円となり、平均利回り3%で運用できたなら190万円ほど増えそうです。

相談者様おひとりで悩まずに、家の建替えや今後の暮らし方について、ご両親とお話してみてはいかがでしょう。金銭的に自立をしながら親と生活できる。なんて幸せなことでしょう。自信を持ってください。応援していますよ。

Share to facebook.Share to twitter.Share to line.Share to hatena.

あなたにオススメ