3月19日に公表された2019年の公示地価では、全国の商業地の上昇率トップ10地点のうち、関西は大阪市と京都市の計7地点がランクインしました。増加が続く訪日外国人による経済の活性化や2025年の万博開催が決定したことが、関西圏の商業地の需要を高めているようです。

一方、住宅地も大阪府や京都府では上昇が続き、上昇率は前年を上回っています。首都圏に勝るとも、決して劣ることのない不動産市況の回復が、関西圏でも続いているようです。

今月13日には毎年恒例となっている、リクルート住まいカンパニーがまとめた「SUUMO住みたい街ランキング」関西地区の最新版が公表されました。今回はこのランキングから、関西地盤の有望銘柄を発掘したいと思います。


ランキング上位は再開発で人気を維持

住みたい街・関西版の最新結果を見ると、「住みたい街(駅)」ランキングでは1位から4位までが前年と同じ顔ぶれ。西宮北口、梅田、神戸三宮、なんばでした。


(出所)リクルート住まいカンパニー

トップの西宮北口については、“便利でおしゃれな”住みたい街としてのブランドが確立されつつあるように思われます。また、2位の梅田や3位の神戸三宮は、関西圏においても“都心回帰”の動きが鮮明なことを象徴しているようです。

関西における高級住宅地としては、なんといっても芦屋が有名ですが、歴史に裏打ちされた“変わらない”優雅さが超高級住宅地としてのブランドイメージを支えているように感じます。しかし、住みたい街としての魅力は、街が“変わっていくこと”によって高まるのではないでしょうか。

西宮北口は、今でも継続的な再開発によって利便性やお洒落感度が向上し続けているようです。梅田も、大阪最後の再開発とも言われるような大規模な街の再生が進められています。

観光都市と工業都市が「住みたい街」に変身?

さて、ランキングの5位以下を見ると、面白い変化も見て取れます。

まずは、京都が7位にランクインしていること(前年はベスト10圏外の11位)。京都は魅力的な街で、訪れたい街ではあるけれど、住みたい街としてはそんなに人気は高くありませんでした。

しかし、新幹線が通る巨大ターミナルが人気化している全国的な傾向に加えて、大学の誘致や屋台村のような若者が親しみやすい飲食店街などによって、従来の印象が変わってきているようです。

また、31位から21位に大きく順位を上げた尼崎にも注目です。

尼崎は昔から“工業都市”のイメージが強く、住みたい街としてはほとんど注目されませんでした。しかし、大手工場跡地などで再開発が進むとともに、女性市長の下で子育てや教育を手厚く支援する政策を進めたことで、もともと大阪の隣という利便性が高く評価されるようになったようです。

この調子だと、いずれ近いうちに阪神間を代表するような“住みやすい街”としてのブランドが定着するかもしれません。