会社で加入している企業型確定拠出年金や個人加入のiDeCo、運用商品選びはどうしていますか?とりあえず「元本確保」にしているから安心、と思っている方もいるのではないでしょうか。

今回は元本確保型商品を選ぶときの注意点について解説します。


確定拠出年金の加入者は企業型が個人型の7倍超え

確定拠出年金の加入者数を見てみると、2018年3月末時点で企業型約650万人、個人型約87万人になります。最近は個人型確定拠出年金(iDeCo、イデコ)が話題になっていますが、加入者数ではまだまだ企業型確定拠出年金(401K、企業型DC)に遠く及びません。企業型は個人型の7倍以上の加入者がいます。資産額で比べると、企業型は11兆7,219億円であり、個人型1兆6,225億円の7倍以上であり加入者数とほぼ同じ状況です。

ところで、企業型確定拠出年金には、会社経由で半ば強制的に加入することになったという受動的な面があります。自らが加入申込をしている個人型確定拠出年金の能動的な面と比べ大きく異なるところです。では、企業型と個人型で選ばれている運用商品に違いがあるのでしょうか?

確定拠出年金の運用、みんなは何を選んでいるの?

確定拠出年金の運用商品をざっくり分けると「元本確保型」と「元本変動型」の2種類があります。元本確保型を選択する割合は企業型と個人型の加入者で違いはあるのでしょうか?比較したグラフが以下になります。企業型は約半分、個人型は約60%であることから、個人型加入者に元本確保型が多く選択されていることがわかります。

図:資産額における運用商品選択状況 運営管理機関連絡協議会「確定拠出年金統計資料」を元に筆者作成

元本確保型で税制メリット(拠出時)がある個人型

元本確保型で運用をする場合、昨今の超低金利で運用益を見込むのは厳しい状況です。最悪、運用益がほぼゼロに近いとしても、個人型の場合には拠出額全額を所得控除とする税制メリットがあります。つまり所得税を払っている人であれば、預貯金を選んだとしても一定のメリットがあると言えます。

企業型の場合、会社拠出について従業員個人の税制メリット(拠出時)は基本的にありません。元本確保型が企業型より個人型で多く選ばれているのは理解できるところです。

手数料負けでマイナス運用にならないよう注意が必要

ただし、専業主婦などで所得税を払っていない場合には、そもそも拠出時の税制メリットはありません。金融機関によりますが、毎月の積立時には必ず費用(最低167円〜)がかかるため手数料負けにならないよう注意が必要です。年払いして手数料を削減することも考えておきたいところです。

元本確保型でも元本割れの可能性はある

個人型でも企業型でも資産額の半分以上は元本確保型で運用されていることがわかりました。確定拠出年金制度でいう元本確保型商品は、主に以下の通りです。

  • 定期預金などの預貯金
  • 金銭信託(元本補填の契約があるもの)
  • 国債・地方債
  • 利率保証型生命保険
  • 積立傷害保険

ここでいう『元本確保』は、満期まで保有することで元本と当初約束した利回りが確保されるという意味になります。そこで、元本確保型で運用する際に気をつけたいポイントについてお話しします。