はじめに

人事異動で春から新しい生活がはじまった方もいらっしゃるでしょう。転勤でお引っ越しも海外赴任になると大変ですね。今や企業の海外進出も当たり前。中国や東南アジア諸国に住んでいるという人も珍しくありません。こんなとき、iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)の取り扱いはどうなるのでしょうか。いざという時に慌てないために、知っておきましょう。


iDeCoに入れる人・入れない人を総チェック

iDeCoは老後の資金を自分で用意するために利用できる制度です。加入できるのは、20歳以上60歳未満で、原則として国民年金や厚生年金などの公的年金制度に加入している人です。

このうち、国民年金について少し詳しく見てみます。国民年金の加入者(被保険者)は次の3種類にわかれています。

【第1号被保険者】

日本国内に住所を有している20歳以上60歳未満の人で、第2号被保険者、第3号被保険者に該当しない人。自営業者や学生、無職の方などが当てはまります。

【第2号被保険者】

会社員や公務員など、厚生年金の被保険者となっている人のこと。日本国内に住所がある必要はなく、海外勤務の会社員なども含まれます。

【第3号被保険者】

国民年金の第2号被保険者の配偶者のうち、年齢が20歳以上60歳未満、かつ年収130万円未満の人。第2号の被保険者が海外勤務の場合でも、第3号被保険者になります。

このうち、以下の人はiDeCoに加入できません。

  1. 国民年金保険料を支払っていない人(未納)や免除されている人
  2. 60歳以上の人
  3. 海外に住んでいる人
  4. 企業年金がある会社に勤めていて、会社からiDeCoの加入が認められていない人
  5. 農業者年金に加入している人

海外に住んでいる人はiDeCoに加入できないのですから、海外に転勤になったら、iDeCoが続けられるのか不安になりますね。1年で日本に戻れるのか、それとも5年以上なのか……。子どもの教育のことだけでも頭が痛いのに、ますます老後のことが不安になってきます。

NISA、iDeCoだけじゃない?自分に合った資産形成のはじめの一歩をお金のプロが無料サポート![by MoneyForward]