キャリア

吉野家が1000円「ハイボール飲み放題」を始めた台所事情

「吉呑み」とどこが違う?

「吉呑み」店舗はピークの5分の1に減少

「吉呑み」は2015年4月に本格的に展開を開始。当初は、夜間に利用客が減るビジネス街店舗の遊休スペースを有効活用するのが目的でした。実施店舗は客単価が約1,500円で売り上げへの貢献が大きいため、最大で国内1,100店に拡大しました。しかし、現在は都心を中心とする224店に規模を縮小しています。

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吉野家の広報担当者は、「ちょい飲み」は通勤時間の長い人が利用する傾向があるとして、吉呑みの実施店舗を縮小した経緯を次のように説明します。

「ちょっと飲んで帰ろうというお客様は首都圏のみで、地方にも拡大したものの、地方都市では飲む時はしっかり飲むため、あまりちょい呑みの需要がないと判断。現在はちょい呑みの需要があるエリアのみでの実施となっています」

吉野家はなぜ飲み放題を試験導入した?

ちょい呑みだと、単品のお酒とおつまみ1品を注文し、サクッと飲んで、サクッと店を後にする人が大半。一方、飲み放題だと、1時間で料金分を回収しようとして、おつまみの注文が増加することが期待されます。

今回、試験的に実施しているハイボール飲み放題は、2019年春に都内の2店舗で開始しました。新規顧客の獲得が目的だといいますが、他の店舗への拡大など今後の見通しについては「検証期間が短く、まだわからない」(広報担当者)としています。

吉野家ホールディングスが4月11日に発表した2019年2月期決算によると、最終損益が60億円の赤字。「吉野家」セグメントの売上高は1,036億円(前期比2.5%増)ですが、本業の儲けを示す営業利益は原材料価格の高騰や人件費の増加などの影響で、35億2,200万円(同30.4%減)となりました。

苦しい状況に陥っている吉野家にとって、客数増加と客単価の上昇は課題。「ちょい飲み」ブームが定着して一服感が出てきた中、飲み放題サービスの導入が夜間の利用客とおつまみ需要を増加させる起爆剤となるのでしょうか。

<文:編集部 小島和紘>

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