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「ラマダン明け」が焦点、インドネシア経済の明日はどっち?

大統領選を無事通過

注目は「ラマダン」ではなく「レバラン」

とはいえ、今後を考えるとマイナス材料ばかりではありません。注目したいのが、インドネシアの重要イベントである「レバラン」(断食明け大祭)です。日本では「ラマダン」(断食)のほうが有名ですが、多くのインドネシア人は「レバラン」のほうを重要視している傾向があります。

今年の日程では、ラマダンが5月6日~6月4日で、レバランは6月5、6日。ラマダンに比べてレバランのほうが期間は短いものの、その前後も法定休日とされたため、今年は6月3日(月)から7日(金)までが休日で、土日を含めると9連休となります。このレバラン休暇には公務員向け特別給与の支払いなどが行われる予定で、消費の押し上げにつながりそうです。

折しも、インドネシアでは4月19日から29日まで11日間の日程で、インドネシアのイベント会社であるディアンドラ・プロモシンドが主催する「インドネシア国際モーターショー」が開催されました。

景気が低迷する中での開催でしたが、事前の予想以上に盛況で、期間中の総取引額は約4兆0,800億ルピアと、前年に比べて約26%増加しました。予想外に成功だったといえるでしょう。

動き出した大プロジェクト

足元のインドネシア国内の自動車販売台数をみても、直近3月の自動車販売台数は9万0,189台と、4ヵ月ぶりの9万台乗せとなりました。まだ手離しで評価できるほどのレベルではないものの、インドネシアの自動車産業は最悪期を脱しつつあると思われます。消費拡大と同時に、自動車市場の本格回復が期待されるところです。

自動車

消費以外に注目したいポイントが、4月29日にインドネシア政府が閣議決定した「首都機能移転計画」です。この移転計画はこれまで何度も議論されながら立ち消えとなっていた案件ですが、今回の閣議決定によって、いよいよ本格的に動き出したと思われます。

政府側は閣議決定後のコメントで「現時点ではまだ具体的な移転策が決定しておらず、決定してからも5年以上かかる」との見通しを示しており、実際に実現するまでにはかなり時間がかかりそうです。ただ実現すれば、地域の発展、地域の活性化などの波及効果が見込まれる大プロジェクトであるだけに、今後の動向は要注目といえるでしょう。

<文:市場情報部 アジア情報課長 明松真一郎>

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