はじめに

3月上場のIPOが次々と承認されています。

例年、3月と12月は新年度前の駆け込み上場が多く見られ、今年は現時点でREITも入れて23件。アベノミクス以降の数字を見ると、2013年9件、2014年11件、2015年16件、2016年22件でしたので、市況の回復を受け、今年の3月上場企業数は高水準であることがわかります。

さらに今年は、コピーライターの糸井重里さん率いる「ほぼ日」や、一風堂を展開する「力の源ホールディングス」など話題性のあるIPOが目白押しです。

なかでも今回は、知名度抜群の回転すし・スシローを率いる「スシローグローバルホールディングス」を分析したいと思います(上場日3月30日)。


さて、スシローについて調べていくうちに、2014年に上場した「すかいらーく」といくつもの共通点があることに気がつきました。

すかいらーくとの共通点

共通点すかいらーくスシローグローバルHD
外食チェーンであるファミレスなど回転ずし
ファンド主導の再上場案件である2006年上場廃止2009年上場廃止
ファンドが大量保有ひとつのファンドが91%保有ひとつのファンドが94%保有
吸収金額が大きい932億円824億円(予定)
海外にも募集グローバルオファリング有グローバルオファリング有
割安性予想PER18倍予想PER18倍(予定)
株主優待あり優待利回り1.67%優待利回り0.77%(予定)
主幹事野村証券野村証券

思いつく共通点をざっと挙げてみましたが、いかがでしょうか?

共に上場廃止から8年で再上場という期間まで一致しています。

これだけ似ているということは、スシローのIPOも、すかいらーくと同じような初値形成になる可能性が高いんじゃないでしょうか。となると、気になるのはすかいらーくの初値です。

すかいらーくのIPOを振り返る

すかいらーくのIPO承認時の想定価格は1,450円、その後、再上場案件であることや割高感も指摘され、仮条件は1,200~1,450円に引き下げられました。結局、あまり人気がでないまま公募価格は下限の1,200円に決定しました。

肝心な初値ですが、公募同値の1,200円をつけています。これは、IPOから参加して初値で売却した人は手数料分、損したことを意味しています。

まずは、今後決まってくるスシローの仮条件に注目ですが、すでに若干割安なため引き下げがないかもしれません。

いずれにせよ、すかいらーくと同じような結果になるとしたら、スシローグローバルも公募価格付近で初値を付けることになりそうです。

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