生活

200軒の家を改善した“片付けの達人”の誰でもできる整理術

スーパー主婦・井田典子さんに聞く片付けの極意

今やってしまうのが一番早い

――部屋の片付けに取りかかりたくなってきました。整理整頓の基本を教えてください。

井田さん(以下同):片付けは、整理が9割、収納が1割。整理して、大事なモノを分けるのが基本です。その具体なやり方は、「だ・わ・へ・し」。

だ「すべてを出す」
たとえば台所の整理整頓を始める場合、「調理器具を入れている引き出し」「食品在庫」など、やる場所を決めます。そして、何をどれぐらい持っているのか把握するため、収納場所からすべてを出します。

わ「種類別・目的別にわける」
食材なら「主食=米、麺類、小麦粉」「副食物=乾物、レトルト、缶詰、お菓子」「調味料、飲み物」など、ジャンル別に分けます。

へ「使うものだけ選んで減らす」
賞味期限が過ぎているもの、長い間使っていないもの、傷んでいるものチェックし、量を減らします。

し「枠を決めて、出し入れしやすくしまう」
「わ」で分けた分類に従って置き場所を決め、使いやすく、取り出しやすく収納します。しまうときは、一目で収納物が見渡せる状態が理想です。

――収納の前に、まずモノを減らし、整理していく……。

家にあるモノは、どれひとつとして歩いて入ってきたわけではないんですよ。いただいたモノだとしても、いただいて家に入れたのは自分。最初から「ガラクタ」というモノはありません。理由があって家に入れ、上手に生かせなくなり「ガラクタ」と呼ぶ。人間の勝手ですよね。

――ついつい、いつの間にか勝手にモノが増えているような錯覚をもってしまいます。

私が呪文のように唱えているのが、「今やるのが一番早い」。たとえば、紙類。増える書類に悩んでいる方が、今、とても多いんです。私の場合、会議で書類をいただいたとしたら、その場で「これは帰ったら保存」「これは一部をメモして捨てよう」と、印を付けています。たいていの書類は、一枚全部を保存しておく必要はありません。必要な情報がはっきりしているなら、手帳に書き写しても、スマートフォンなどで撮影してもいい。「後で読もう」と思うと、もう一度なぞり読みしなければなりません。「今」やってしまうのが、一番早いんです。

――そうやって暮らしていくと、片付けに使う時間そのものが少なくてすみそうです。

「今は片付ける時間がありません」とおっしゃる方は多いですが、「片付けの時間」は一生来ないんですよ。みんなやりたいことが他にあるんです。朝起きたら、新聞を読みたい、料理を作りたい……。だったら、何かやった後に、のりしろのように片付けをくっつけていけばいいんです。


「今やるのが一番早い」を唱えながら、使ったらすぐ片付ける。また、モノのいる、いらないを早めに決めてしまえば、暮らしがぐっと楽になりそうです。次回は、200軒のお宅訪問で井田さんが感じた、片付いていない家の共通点や、お金と片付けの関係についてお聞きします。

【後半】散らかる家の共通点は?片付けの達人が感じた整理整頓とお金の関係

「『ガラクタのない家』幸せをつくる整理術」(婦人之友社)

ガラクタのない家
NHK総合テレビ「あさイチ」などに出演し、“スーパー主婦”“片付けの達人”と呼ばれる井田典子さんの著書。3人の子育て中に工夫した整理収納、時間の使い方などを発信し続けてきた井田さん。その井田さんが、娘さん夫婦と二世帯同居をすることに。60歳を前にしての“暮らし替え”の様子とともに、その整理術を紹介。また、一般家庭への片付け訪問でのビフォア、アフターも収録。シンプルライフの極意が学べる一冊。

Share to facebook.Share to twitter.Share to line.Share to hatena.

あなたにオススメ