はじめに

私が子供の頃、5月には親せきや近所の人が集まって田植えをしました。皆で休憩の時に食べるごはんがとっても美味しくて、風景と共に忘れられない思い出となっています。

図1

腰掛けたあぜ道の、足元を流れる小川の水は冷たくキラキラ透き通っていました。その水で野菜や飲み物を冷やすのですが、その時食べたトマトの甘くて美味しい味は、大人になった今でもキラキラと鮮明に心に生き続けています。

露地栽培のトマトは夏に多く収穫されますが、実はトマトの味わいが最も良くなるのは初夏と秋。これは、本来トマトは高温多湿に向いていない為なのです。今では通年出回っているトマトですが、本当に美味しい時期にこそ味わって頂きたい。

美味しい記憶は、食べた時の風景も一緒にその人の未来へと繋がって行くはずです。

図2


「トマトと玉ねぎのお浸し」材料(4人分)

材料 分量
トマト 3個
新玉ねぎ 1/2個
おろししょうが 小さじ1/2
オリーブオイル、酢 各大さじ1
塩、砂糖 各ひとつまみ

「トマトと玉ねぎのお浸し」作り方

1. 玉ねぎを荒めのみじん切りにし、おろししょうが、オリーブオイル、塩、砂糖と共に耐熱容器に入れます。ラップをしてレンジで40秒加熱します。

2. トマトのへたを取り、食べやすい大きさに切って1のボウルに入れ混ぜ合わせます。冷蔵庫で冷やしたら完成です。

図3
図4

このお浸しは、冷蔵庫で3日程保存可能です。サラダに掛けるのはもちろん、色々なお料理に活用してください。いつものメニューもさっぱりと召し上がれます。

活用術 その1「冷ややっこ」

お豆腐にお浸しを掛け、上から大葉と胡麻を散らします。

図5

活用術 その2「いかおくら丼」

いかそうめんと茹でたオクラを出汁醤油で和え、ごはんに乗せます。上からお浸しと鰹節、刻み海苔を散らして召し上がれ。

図6

活用術 その3『蒸し鶏』

千切りの胡瓜の上に蒸し鶏を乗せ、軽く塩を振ります。薄口醤油少々を混ぜたお浸しを上から掛け、葱を乗せたら完成です。

図7

ポイント

・玉ねぎは冷蔵庫で冷やしてから切ると、目が痛くなりにくいです。
・玉ねぎを軽くレンジで加熱することで甘みが出ます。
・「ひとつまみ」とは、親指、人差し指、中指の3本の指でつまむ量です。

【調理時間】10分

レシピ/ 大西 麻子
自然豊かな福井育ち。料理旅館で育った祖母の影響で幼児の頃から料理を始め、中学生になってからは家族の夕食を毎日作る大の料理好き。料理と暮らしを紹介したブログはランキング上位になり、わずか2年で出版に至る。
4歳の息子と夫の3人暮らし。家族との暮らしを第一に、書籍や企業へのレシピ開発、写真提供をしている。現在、大好きな花や旅をテーマにした料理教室、ワークショップを計画中。
ブログ「さくらのおうちカフェInstagram

元記事:初夏に食べたい!『トマトと玉ねぎのお浸し』と、簡単活用術

(この記事はケノコトからの転載です)

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