はじめに
iDeCoに移換、拠出をするのがおすすめ
自動移換になる前、つまり加入者資格を喪失後6ヶ月以内にiDeCoへの移換手続きをすれば余計な手数料がかからず2,777円で移換することができます。すでに自動移換の状態であれば、なおさら迅速に手続きを行いましょう。
ただし、移換する際には全て自分で手続きを行うことになりますので、次にあげるポイントを押さえていただきたいと思います。
1.金融機関(運営管理機関)選びはコスト重視で
企業型確定拠出年金では運営管理機関は会社の指定できめられていましたが、iDeCoでは自分で選ぶことになります。運営管理機関によっては、口座管理手数料や運用商品の手数料などコストが異なりますから、できるだけ安い運営管理機関を選ぶことが運用成功のポイントとなります。
iDeCoナビ といった手数料や運用商品が比較できるサイトを利用するのもオススメです。
2.拠出(積み立て)を続けよう
iDeCoへ移換後に2つの選択肢があります。移換資産の運用のみを続ける運用指図者となる、あるいは拠出(積み立て)をするといった選択です。その際、運用のみは毎月64円〜、拠出(積み立て)は毎月167円〜の手数料がかかり、金融機関によって金額に幅があるのは前述の通りです。
iDeCoに移換した際には拠出を行うことをオススメします。毎月の積み立てが厳しい時には減額することもできます。退職して専業主婦になり、所得税・住民税を納めていない場合、拠出時の税制優遇はありませんが、運用中・受取る時の税制優遇はあります。
これらの税制優遇の恩恵を受けるには、投資信託など元本変動型を取り入れて「長期」「分散」「積立」の3原則に沿った運用を行いたいところです。専業主婦の場合、毎月の拠出は、5,000円から1,000円きざみで2万3,000円まで可能ですので、状況に合わせて継続して積み立てを行いましょう。
解約できないの?
会社で積み立ててきた確定拠出年金の資産は原則60歳まで引き出すことはできません。引き出すには中途脱退して「脱退一時金」として受け取ることになりますが、一定の要件を満たす場合に限られます。支給判定については、今まで加入していた運営管理機関に確認してみましょう。
なお、2018年5月1日に法制度が改正となり、一定の条件を満たす場合に自動移換された資産は本人の手続きなくiDeCoに移換されるようになりました。ただし、結婚などにより姓が変わった場合には口座情報のマッチングが行われませんので従来同様に手続きが必要です 。
いずれにしても手続きを行ったか定かでない場合には運営管理機関に問い合わせをしてみましょう。