キャリア

2〜4週間もあるイタリアの夏休み、それでも社会が回るわけ

担当者がバカンスで不在でも…

すっかり気温も上がって、夏の足音が聞こえてくる季節になりました。夏休みの予定はもうお決まりでしょうか。

夏休みの計画を立てる上で気になるのは、やはり期間です。本音を言えば有給も活用してできる限り長く休みたい。でも同僚との兼ね合いもあるし、プロジェクトによってはカレンダー通りの休みしか取れないこともあるかもしれません。仕事を止めてまで休むのはさすがに気が引けます。

一方、ヨーロッパでは労働者の「休む」権利が重視されており、夏になると会社員でも2〜4週間の休みを取ってバカンスに出かけます。日本の基準からするとかなり長い休暇ですが、その間仕事はどうしているのでしょうか。


「担当者はバカンスでいないから、また来月電話して」

2〜4週間も夏休みを取るとなると、さすがに仕事にも影響が出ます。中にはバカンス中でも電話やメールで対応する人もいますが、イタリアではそこまでするのは少数派。7〜8月のバカンスシーズンになると、電話をかけても担当者がつかまらないという現象が起き始めます。

バックアップ体制がしっかりしている企業なら、たとえ担当者が休みでも他の担当者が対応してくれることもあります。しかし、中小企業や個人商店の場合はそこまで体制が整っていないことも多く、その間業務が滞ることも珍しくないのです。

私は以前、オリーブオイルやワインなどをイタリア国外に輸出する仕事をしていたことがあります。通常、イタリア国外に貨物を輸送する場合は通関書類が必要になり、それを取りまとめるのが私の仕事でした。ところがある時、ワイナリーの担当者が書類を用意するのを忘れてバカンスに出かけてしまい、貨物がストップしてしまったのです。

世界的に有名なワイナリーでも、小さな企業というのはよくあること世界的に有名なワイナリーでも、小さな企業というのはよくあること

あわてて電話して書類を作ってほしいと依頼しても、地方の小さなワイナリーだったためバックアップ体制もなく、書類を作れるのはその人1人。

結局「来月にはバカンスから帰ってくるから、その頃にまた電話して」と言われ、1ヵ月の間その仕事は動かなかったという……今から思えば苦い経験ですが、バカンスシーズンのイタリアでは決して珍しい話でもないのです。

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