厚生年金に加入すると将来の年金はどのくらい増えるの?

パートで働き、扶養を外れて厚生年金や健康保険に加入することは損なのでしょうか?損得で考えると、これらの保険料を支払うことになるため「手取りの収入が少なくなる=損」ですよね。実際のところ、どのくらい少なくなるのか見てみましょう。

※健康保険料は介護保険料含む、東京都の協会けんぽのケースで計算

【ケース1】年収100万円のパート収入(社会保険加入なし)
所得税・住民税 0円
社会保険料 0円
手取り収入=100万円

【ケース2】年収106万円のパート収入(社会保険加入)
所得税 0円
住民税 5,000円
社会保険料 158,028円
手取り収入 89万6,972円

【ケース3】年収130万円のパート収入(社会保険加入)
所得税 3,600円
住民税 17,200円
社会保険料 197,532円
手取り収入 108万1,668円

社会保険料を納めることで手取り年収は少なくなることがわかります。せっかく働いても収入が減ってしまうのですから、損をしているという気持ちもわかります。

しかし、いっぽうで年収130万円の場合、手取りは108万円を超えるのですから、「年収100万円の手取りより多い」とあえて前向きに考えることもできます。

他にもお得なところをみてみましょう。まず、厚生年金に加入することで65歳以降の老齢厚生年金の受給額が増えます。以下は簡易に算出できる老齢厚生年金の公式です。

<例>老齢厚生年金 受給額アップの目安
・年収106万円×10年間勤務  5万8,300円/年間 → 145万7,500円 /(65歳〜90歳の受給合計) 
・年収130万円×10年間勤務  7万1,500円/年間 → 178万7,500円 /(65歳〜90歳の受給合計) 

年間での受給額は少ないと思われるかもしれませんが、90歳まで受け取った場合にはまとまった金額になります。働く時間を増やして給与が増えたり、勤続年数が長くなったりすればさらに年金額が増えていくことになるのです。

長寿化が進む中、生涯受給できる年金額が増えるのは心強いものではないでしょうか?

扶養内に固執しすぎない方が良い

他には、健康保険の被保険者になることで、傷病手当金がつきます。傷病手当金は自分がケガや病気で働けない状況で給料が支払われない場合に最長1年6ヶ月までお給料の約2/3の手当を受け取ることができる制度です。扶養家族として夫の健康保険を利用するより保障範囲が広くなるのでお得と言えます。

扶養内で働く場合や扶養を外れる場合のどちらもメリットがあり、正解は人それぞれの考え方によります。ただし、「扶養内」に固執しすぎるのはオススメできません。

今後、扶養の制度がどう変わるのかは不明なこと、また、106万円の壁ができたことで社会保険に加入するパート主婦も増えています。そのことも踏まえて、国の目指す方向も考慮しながら夫婦で話し合うことができれば老後2,000万円問題に振り回されることもないでしょう。