はじめに

学歴が全てではないが…

高校卒業までに必要な学習費を見てきましたが、大学にも通うのであれば更にお金はかかります。大学に進学するかどうかは子供に任せたいと思う親もいるかもしれませんし、強制せずに考えさせるというスタンスは筆者も同感です。

しかし、子供があらゆる情報を基に判断を下せるわけではなく、時に感情的になることもあれば、周りの友人や環境に流されてしまうこともあるので、親はあらゆるデータを頭に入れて助言をする必要があります。

厚生労働省が発表した『平成30年賃金構造基本統計調査』で、学歴と性別ごとに賃金を見てみると、やはり大学を卒業した方が、将来的に子どもが得る賃金は高い傾向にあることがわかります。

子供も高校生にもなれば、ある程度数字を見せて、淡々と事実を語ってあげることで、冷静に判断を下せるようにはなるので、あまり感情的に話し合うのではなく、まずは親が公的なデータをしっかりと分析し、それに基づいて「こういうデータがあるから、こうした方がいいかもね」という話をしてあげるといいでしょう。

賃金構造基本統計調査

厚生労働省『平成30年賃金構造基本統計調査』を基に株式会社マネネ作成。

なぜお金を育てるのか?

日本ではお金について語ると、卑しいなどネガティブな印象を持たれがちです。ドラマや漫画を見ても、金持ちが悪役として描かれることも少なくありません。しかし、お金がないと自分の生活を守ることも、大切な人を守ることもできません。

親としては、子供には最大限の選択肢を用意してあげたうえで、その中から自分で選び、人生をかけたいものを見つけた時に、全力で応援してあげたいと思うのではないでしょうか。しかし、それを実現しようとすると、ただ働いて稼ぐだけだと難しいのが現実です。そこで、稼いで貯めたお金を銀行口座に寝かせたままにするのではなく、お金にも働いてもらう必要があるのです。

お金の育て方はこれまでも書いてきましたし、これからも書いていきますので、少しずつ本連載を読みながら学んでいっていただければと思います。

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