はじめに
会社員であれば「老後資金の大きな位置を占めるの退職金」という方も多いことでしょう。
しかし、老後の不安を抱えながらも内容については意外と把握されていない方も多いようです。
今回は退職金制度や金額、受け取り方法による税金の違いなど、アラフィフ夫婦が押さえておきたいポイントについてお話しします。
自分の会社の退職金制度を把握しておこう
会社員であれば必ず退職金をもらえると思っていませんか?実は、会社が退職金を払わなければならないという義務はありません。と言っても多くの会社には退職金制度があり、企業規模や業種によっても内容は異なります。
厚生労働省の統計によると企業規模300人以上では、90%以上の会社に退職金制度 があります。また、給付の形態についても「退職一時金制度のみ」「年金制度のみ」「両制度併用」とさまざまです。企業規模による退職金制度の有無や形態については以下の通りです。
厚生労働省「平成30年就労条件総合調査」を元に筆者作成
会社に退職金制度があるかないか分からない人はいないでしょうが、給付形態についてはよくわかっていない人もいるかもしれません。
たとえば、一時金で受け取って住宅ローンの残債を一括返済しようと思っていた場合、年金制度と併用のため予定していた金額が用意できない可能性もあり得ます。そうならないためにも早めに把握しておきたいところです。
退職金については会社の就業規則や退職金規定、あるいは人事部や総務部など担当部署に確認しておきましょう。その際、確認するポイントは以下の3つです。
1.退職金制度があるのか?
2.退職金制度がある場合、見込み額はいくらなのか?
3.支給形態は、「一時金」「年金」「併用」のうちどれなのか?
なお、退職金制度に企業型確定拠出年金がある場合、受け取りについて一時金か年金か併用かを自分で決めることになります。
次に、退職金の受け取り方によって税金の計算が違ってくることをお伝えしたいと思います。