キャリア

“ボーナスの謎”4回に分けられる理由や引かれる税金、支給の実態は?

知っておきたいボーナスの考え方

支払う側視点のボーナスのメリット・デメリット

ボーナスの支給額は、多いほうが働く側からすれば嬉しいものです。支払う側からの視点も加味して、ボーナスのメリットとデメリットを考えてみましょう。

ボーナスの支給形態には、金額が固定されていたり、業績連動型だったり、個人の評価に基づくものだったりと計算方法や査定は各社で違います。ボーナスは毎月の給与のほかに支給されるものなので、たくさんもらえるように仕事をがんばろうという気になります。

さらに、業績が悪いときにはボーナスを減額することもあります。基本給を下げることは容易ではないため、ボーナスで人件費を調整するのです。支払う側からすると、ボーナスは人件費に柔軟性を持たせるためのツールでもあります。

一方、デメリットとしては、一定額が確保されているものだという認識に偏りやすく、従業員がボーナスと業績の関係に対して意識が向きにくい面があります。また、退職を考えている従業員は、ボーナスをもらってから会社を辞めようと考えることが多いため、退社時期が重なり業務や引継ぎに支障が出ることもあります。

<ボーナスのメリット>
・従業員のモチベーションアップがはかれる
・業績に合わせて人件費のコントロールがしやすい
・従業員はまとまった貯蓄がしやすい

<ボーナスのデメリット>
・ボーナスは必ずもらうものだと考える既得権になりやすい
・退職時期が固まりやすい

ボーナスの計算で差し引かれるものは?

ボーナスは手取りとして満額もらえればいいのですが、そうではありません。ボーナス額面から社会保険料や税金が差し引かれます。社会保険料では、健康保険料、介護保険料(40歳以上65歳未満の場合)、厚生年金保険料、雇用保険料が、税金では所得税がかかってきます。料率は加入する都道府県や健康保険組合などで異なります。今回は、東京都の協会けんぽを例にとって試算してみましょう。

・健康保険料 9.9%(うち会社負担分4.950%)
・介護保険料 1.73%(うち会社負担分0.865%)
・厚生年金保険料 18.3%(うち会社負担分9.15%)
・雇用保険料 1000分の3(料率は業種によって異なる)

・賞与にかかる所得税
所得税の源泉徴収額=(賞与-社会保険料を差し引いた金額)×税率

●賞与額50万円(前月の給与30万円、扶養家族なし、介護保険料なし)の場合
 ※標準賞与額…算定する賞与の金額は、実際に支払われた額から1000円未満を切り捨てる
健康保険料   50万円×9.90%×0.5=2万4,750円
厚生年金保険料 50万円×18.3%×0.5=4万5,750円
雇用保険料   50万円×0.3%=1,500円
➡社会保険料の合計 7万2,000円

ボーナスから天引きされる所得税の計算には、ボーナス支給月の前月の給与を使います。
ボーナス支給月の前月の給与から社会保険料を差し引きます。

前月の給与30万円の場合

30万円-4万3,200円(*社会保険料の合計)=25万6,800円
*健康保険料 1万4,850円、厚生年金保険料 2万7,450円、雇用保険料 900円

前月の給与から社会保険料を引いた金額の25万6,800円と扶養家族の数をあてはめて、ボーナスの金額にかける税率を求めます。(賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表による)25万6,800円で扶養家族なしの場合、賞与の源泉徴収額の算出率は6.126%です。

(賞与)50万円-(社会保険料)7万2,000円=42万8,000円
42万8,000円×6.126%=2万6,219円
➡所得税源泉徴収税額 2万6,219円

ボーナスを額面50万円もらっても、社会保険料と税金を差し引くと、手取りは40万1,781円になります。
50万円-7万2,000円-2万6,219円=40万1,781円

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