ようやく夏らしい日がやってきましたが、久々の夏の日差しは耐え難いものがあります。欧州では7月25日に熱波に見舞われ、パリで観測史上最高の42.6度を記録。72年ぶりに最高気温が塗り替えられました。一方、熱帯に位置するメキシコでは6月末に雹(ひょう)が一晩にして90センチ以上積もるなど、世界各地で異常気象がみられています。

世界経済フォーラムは「グローバルリスク報告書2019年版」で、2019年に世界で発生の可能性が高いリスク上位3位に「異常気象」「気候変動適応の失敗」「自然災害」を挙げました。自然環境関連のリスクは、3年連続で他を圧倒しています。中でも、気候変動適応の失敗は「影響度が最も大きいリスク」と指摘しています。

こうした中、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は2018年10月、パリ協定の世界の平均気温上昇を1.5℃未満に抑制する目標を達成するために必要な劇的かつ前例のない変化を遂げるには、最大で12年しか残されていないと報告しています。

そして、投資の世界でも、このような環境問題に対する関心が高まっています。今回は、その最前線を解説したいと思います。

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